攻略 | オトモアグリ

出す時間と止める時間の、最初の決め方。

最初に決めるのは、1回に霧を出す時間(オン時間)と、次の噴霧までの休み(オフ時間)を組にした周期です。間欠噴霧はこの2つの数字の組み合わせで決まり、どちらか一方だけを単独で決めることはできません。初めての1箱では、オン時間を噴霧時間の長さにあるような数分程度に固定し、オフ時間(間隔)だけを動かして様子を見るほうが、変える要素が少なく扱いやすくなります。

レタス(バターヘッド種)をガラス温室で育てた比較(Tunio ら 2022)は、噴霧時間を5分に固定し、休止を15分・30分・45分・60分の4段階で比べました。もっとも生育と光合成の指標が良かったのは、二流体ノズルを30分間隔で使った組み合わせで、超音波式のノズルはどの間隔を試しても育ちが十分に進みませんでした。間隔だけを調整しても、ノズルの方式が合っていなければ結果は変わらないことが、この比較から読み取れます。

二流体ノズル図: オトモシリーズ

ツボクサを温室で育てた別の試験(Lee ら 2026)は、噴霧の周期を3分・5分・6分の3段階で比べ、5分の周期を1日288回繰り返した区が、乾物の生産効率がいちばん高かったと報告しています。1分だけ短い3分の周期でも、6分の周期でも、この5分より効率は低く、間隔を短くするほど良いという単純な向きにはなっていません。

最初の1箱には、上の2つの試験のように何段階も試す時間がないので、噴霧時間の長さを数分程度に据え、休止時間の決めかたにある15〜30分の範囲から休止を始め、根の表面が次の噴霧までに乾ききっていないかを見ます。やりがちな失敗は、育ちが遅いと感じてすぐに間隔を詰めることです。上の比較が示すとおり、間隔を詰めてもノズルの方式や粒の大きさが合っていなければ効果は出ず、開閉の回数だけが増えて部品の負担が増します。狙いを変える前に、まず根の様子を数日観察してから間隔を動かします。

装置によって、同じ分数でも乾きやすさは変わります。箱が小さく密閉度が高いほど霧は長く残り、同じ15分でも乾ききらないことがあるため、最初の数日は毎日同じ時刻に根を見て、必要なら休止を5分単位で延ばしていきます。

出典

  1. 論文・英語 Tunio MH ほか(2022) Effects of droplet size and spray interval on root-to-shoot ratio, photosynthesis efficiency, and nutritional quality of aeroponically grown butterhead lettuce
  2. 論文・英語 Lee JY ほか(2026) Fine droplet misting and stage-specific nutrient formulation enhance bed-area biomass productivity and nutrient solution use efficiency in closed-loop aeroponic Centella asiatica