攻略 | オトモネイチャー

熾火の作り方と、網・鉄板・スキレットの使い分け。

焚き火で焼く料理は、炎ではなく熾火で作ります。最初に、キャンプ場で直火が使えるか、焚き火台の指定があるかを確かめます(米国国立公園局)。林野火災注意報や警報が出ている乾燥・強風の日は、屋外で火を使いません(林野庁)。火は焼き始めたい時刻よりかなり前に起こし、炎が落ちて熾火が十分に溜まってから鍋を載せます(ウェールズ天然資源機構)。炎の中へ鍋を直接置くと、鍋も食材も焦げます(パデュー大学普及部)。熾火を早く作るなら、太い薪より早く崩れる細い枝を燃やします(同)。薪ごとの燃え方はスギやクヌギの項目にあります。

焚き火台写真: Antonio Zugaldia from Washington, D.C., United States / CC BY 2.0
スギ
スギの薪
スギ写真: Batholith / Public domain
クヌギ
クヌギの薪
クヌギ写真: Júlio Reis / CC BY-SA 3.0

焼き場は、火を育てる側と熾火で焼く側に分けます。焚き火台の片側で薪を燃やし続け、できた熾火をもう片側へ送ると、長く焼いても熾火が切れません(ウェールズ天然資源機構)。熾火は木の枝をすぐ燃やすほど熱いので、動かすときは火ばさみのような金属の道具を使います(パデュー大学普及部)。火加減は、熾火の上約15cmに手をかざして測ります。4秒耐えられれば中火、3秒なら中強火です(同)。熾火を広げれば火は弱まり、寄せれば強まります(同)。残り火に着火剤を継ぎ足すと炎が噴き上がり、2〜3m離れた人の服まで燃えた事故があります(製品評価技術基盤機構)。

火ばさみ写真: 不明 / CC0

焚き火用五徳に載せる網は、熾火の熱を食材へ直接当てます。焼き鳥や焼き野菜のように並べて焼く料理に使い、網には先に油を薄く塗ってくっつきを防ぎます(パデュー大学普及部)。スキレットと鉄板は非常に熱くなるので、下の火を大きくしすぎないようにします。強すぎると中まで火が通る前に焦げます(ウェールズ天然資源機構)。ステーキやちゃんちゃん焼きは、熾火を寄せる量で火加減を整えます。柄もすぐ熱くなるので、耐熱グローブを手元に置きます(パデュー大学普及部)。ダッチオーブンは脚で熾火から浮かせて置き、ふたの上にも熾火を載せるとオーブンになります(同)。焼くときは上の熾火を多く、下を少なくします(同)。ピザなら約20分、チーズが泡立てば焼き上がりです(ウェールズ天然資源機構)。

焚き火用五徳写真: Publisert med tillatelse fra Norsk Folkemuseum / CC BY-SA 3.0
焼き鳥
焼き鳥写真: Ocdp / CC0
焼き野菜
焼き野菜写真: Paula Peçanha / CC BY 3.0
スキレット写真: Ruth San / CC BY 2.0
鉄板写真: TaurusEmerald / CC BY-SA 4.0
ステーキ
ステーキ写真: Belgian Presidency of the Council of the EU 2024 from Belgium / CC BY 2.0
ちゃんちゃん焼き
ちゃんちゃん焼き写真: サフィル / CC BY-SA 4.0
耐熱グローブ写真: el cajon yacht club / CC BY 2.0
ダッチオーブン写真: McClure's Magazine / Public domain

食材の段取りは家で済ませます。ホイル焼きの包みは家で作ってクーラーボックスに入れておけば、現地では熾火に置くだけです(パデュー大学普及部)。厚手のホイルで包み、閉じ目がしっかりしていれば途中で返して底の焦げを防げます(同)。高い食材に頼らない料理は、日持ちする材料と熾火の時間を組み合わせて作ります。じゃがいもは丸ごとホイルに包んで約1時間焼けます(同)。ゆでてつぶしたじゃがいもに小麦粉を混ぜ、厚さ1cmに伸ばせば、スキレットで片面3〜4分焼く平たいスコーンになります(ウェールズ天然資源機構)。乾燥した赤いんげん豆を煮込むなら、5時間以上水に浸けてその水を捨て、10分以上強く沸騰させてから弱火に移します。ゆるい火だけで煮ると、豆のレクチンが壊れず吐き気や下痢を起こします(カナダ保健省)。缶詰の赤いんげん豆は缶詰にするときの加熱で足りているので、煮直さなくても食べられます(同)。

ホイル焼き
ホイル焼き写真: Ansgar Koreng / CC BY-SA 3.0 de

肉と魚は、保冷剤を入れたクーラーボックスで冷やして日陰に置き、ほかの食品と触れないようにします(農林水産省近畿農政局)。冷やさずに置くのは2時間まで、気温が32℃を超える日は1時間までです(クレムソン大学普及部)。生の肉をつかむトングと、焼けた肉を取る箸は分けます(近畿農政局)。焼き上がりの目安は、中心温度75℃で1分以上の加熱と、肉汁が透明で中心が白っぽくなった状態です(厚生労働省)。野外のバーベキューは火加減が難しく、生焼けになりやすい料理です(同)。

火の後始末は、食べ終わる前から始めます。薪と炭は灰になるまで燃やし切るので(米国国立公園局)、寝る時刻から逆算して薪を足すのをやめます。白や灰色になった熾火は何時間も熱を保ち、風が吹くと再び燃え上がります(同)。消すときは、ジュッという音が止むまで水をかけ、燃え残りをかき混ぜ、もう一度水をかけてから、手の甲を灰の上にかざして熱が残っていないかを確かめます(Smokey Bear)。熱くて触れないうちは、その場を離れません(米国国立公園局)。使い残した熾火は火消し壺に移して消せます。

火消し壺写真: Hustvedt / CC BY-SA 3.0

出典

  1. 公的機関・英語 ウェールズ天然資源機構(Natural Resources Wales) Information Note: Campfire Cooking
  2. 公的機関・英語 パデュー大学普及部 アレン郡 Outdoor Cooking(4-H プロジェクトの手引き)
  3. 公的機関・英語 米国国立公園局(NPS)(2017) Campfires
  4. 公的機関・英語 米国国立公園局(NPS)(2022) Leave No Trace Seven Principles
  5. 公的機関 林野庁 山火事予防
  6. 公的機関・英語 Ad Council・全米州森林長協会・米国農務省森林局(USDA Forest Service) Campfire Safety
  7. 公的機関 NITE(製品評価技術基盤機構)(2024) 製品安全情報マガジン Vol.457「夏に気を付けていただきたい製品事故3選」
  8. 公的機関 農林水産省 近畿農政局 バーベキューを安全に楽しむための食中毒予防のポイント
  9. 公的機関 厚生労働省 食中毒予防:お肉はよく加熱して食べよう
  10. 公的機関・英語 クレムソン大学普及部(Faith C. Isreal・Karen E. Jackson)(2022) Food Safety for Camping(HGIC 3887)
  11. 公的機関・英語 カナダ保健省(Health Canada)(2017) Lectins in Dry Legumes