縫工筋

下半身

人体で最も長いひも状の筋肉

どこにある?

骨盤の前の出っ張りから太ももの前面を斜めに横切り、膝の内側へ回り込んで付きます。人体で最も長い筋肉で、あぐらをかいたときに太ももの前を斜めに走る細いすじとして浮き出ます。

はたらき

股関節を曲げる・外へ開く・外へひねる、そして膝を曲げる働きを同時に持ちます。あぐらを組む一連の動きがそのまま働き、名前も仕立て屋の座り方に由来します。単独で大きな力を出す筋肉ではありません。

鍛え方

単独で狙うより、ランジやブルガリアンスクワットなど片脚で骨盤を安定させる種目のなかで働きます。10〜12回を2〜3セット。脚を軽く開きながら上げる動きを加えると関与が増えます。

ストレッチ

片膝立ちで後ろ脚をやや内側に置き、股関節を前へ押し出しながら軽く外にひねります。20〜30秒を左右2回。硬いと膝の内側や付け根の前が張り、片脚立ちのバランスが崩れやすくなります。

解説動画: 固定点をつくって縫工筋だけを伸ばすストレッチ/PLT協会

概要: 股関節の不調に対して縫工筋からアプローチする手技の解説。縫工筋は股関節の動きの一役を担っているだけなので、これだけで決めつけずもっと全体を評価してほしいと前置きしたうえで、短絡的にはこういう筋肉にもアプローチできる、と紹介している。

走行と固定点の作り方: 縫工筋は上前腸骨棘から始まり、膝の内側の鵞足に付着する。上前腸骨棘の側を手で押さえて固定点をつくることが、この手技の要になる。付着部側と足部をコンタクトして押し付けたまま保持しておくことで、狙った一本だけを伸ばせる形になる。

やり方: まず膝を曲げ、足の裏が反対の脚の内側につく状態を作ってもらう。そこから足裏を滑らせるように膝を伸ばしていってもらうと、固定点との間で縫工筋がストレッチされリリースされる。伸ばしすぎて内旋がかかるような動きまではやらせず、足のスライドができる範囲にとどめる。固定したまま膝関節の伸展を促すと、縫工筋だけを的確に伸ばすことができる

回数と使いどころ: モビリゼーションとストレッチ、動的な要素を全部含んだ手技なので、回数は3回ほど、一回ずつゆっくり時間をかけて伸ばすのが効果的としている。膝をまたぐ筋肉であることから、鵞足炎や膝の内側の痛み、骨盤や股関節まわり、腰痛に関連する場面でも使えると説明している。