オブジェクト管理

タイラント/オーバーロード/タワーの取捨

5体のエピックモンスター

このゲームには5体のエピックモンスターがいます。タイラントとその強化版のダークタイラント、オーバーロードとその強化版のダークロード、そして超終盤に湧く全モンスターの祖とも言えるストームドラゴン(嵐の竜)です。

多くのプレイヤーが、いつ取るべきか、どんなバフか、局面ごとにどれを優先すべきかを分かっていません。長い説明文を読み飛ばしがちなのが原因なので、ここで整理します。

タイラントとダークタイラント

タイラント(4分):通常のタイラントとオーバーロードは4分に湧きます。タイラントを倒すとチーム全員に、敵ヒーローへ魔法ダメージを与える連鎖雷の効果が付きます。

4分の初回時はおおむねレベル8、8分の再湧き時は約レベル13です。仮にレベル10で取ると連鎖雷は120の魔法ダメージ相当で、これは低ティアの装備(火花系ダガー)をチーム全員に無料配布するようなものです。敵に無い物を味方が持つこと自体が価値になります。

ダークタイラント(10分):10分にダークロードと同時に湧きます。効果はタイラントの連鎖雷と同系ですが大幅に強化され、レベル15なら連鎖雷は約510の魔法ダメージになります。

さらに戦闘中10%・非戦闘時15%の移動速度上昇が付きます。やわらかいヒーローのHPが4,000〜6,000ほどであることを考えると、3秒ごとに510の追加ダメージは極めて大きく、移動速度も合わさって非常に強力です。

オーバーロードとダークロード

オーバーロード(4分):倒すと3レーンの次の味方ウェーブ2回分がミニオンドラゴンに置き換わります。ミニオンドラゴンはタワーからのダメージを50%軽減し、タワー押しに強いです。

またミニオンドラゴンを倒して得られる金は120〜180ほどで、通常ミニオン(約240〜250)より少ないため、敵の経済を削れます。集団戦での直接的なバフは無く、戦略的な優位を取るための目標です。

ダークロード(10分):同様にウェーブをミニオンドラゴンに置き換えるうえ、止めを刺した者にアクティブスキルを付与します。発動すると15,000HPの巨大なドラゴンを任意のレーンに召喚します(未選択なら自動で湧きます)。

そのレーンの敵ミニオンは即死し、その金はチーム全体へ均等に分配されます。さらにドラゴンとその味方ヒーローは、そのレーンで10%のダメージ軽減と10%のタワーダメージ増を得ます。

攻城や寄り・移動の強制、終盤のマップ圧力に極めて強い効果です。

ストームドラゴン(20分)

超終盤の20分に湧く、全モンスターの祖です。オーバーロードとタイラントの両方の効果を、はるかに強力にした組み合わせを持ちます。

倒すとウェーブが嵐の先鋒(ミニストームドラゴン)に置き換わり、タワーにダメージを与えるだけでなく5秒間タワーを機能停止させます。さらにチーム全員に、近づくだけで敵を雷で撃つパッシブが付き、これは防御を無視する確定ダメージ(敵ヒーローには最大HPの5%、非ヒーローには20%)です。

加えて最大HPの20〜50%のシールドが付き、30秒ごとに1.5%ずつ50%まで増えます。確定ダメージの雷・巨大シールド・タワー機能停止付きの先鋒が合わさり、ゲーム中で最も影響の大きい目標になります。終盤にこれを取ったチームはほぼ勝ちます。

優先順位と取り方のコツ

基本はタイラント優先:タイラントとオーバーロードは同時に湧き、通常はどちらか一方しか取れません。優先はタイラントです。

チーム全体の火力と移動速度(寄り・移動)を上げ、経済にも繋がるからです。ただしオーバーロードにも用途があり、敵に押されてタワーを多く失った後に集団戦へ勝てたなら、すぐオーバーロードを取ってタワー押しでマップ制圧を取り戻せます。

ストームドラゴンは単独で湧き非常に取り合いになるので、機会があれば必ず奪いに行くか横取りを狙います。

プライマルボンドに注意:モンスターを取ると90秒間プライマルボンドという弱体が付き、続けてもう一方を取ろうとすると受けるダメージが増え、与えるダメージが50%減ります。だから序盤の2体を連続で取るのは難しいです。

安全なら2班に分かれて同時に取れば、誰も弱体を背負わずに両方確保できます。もう一つの技として、8分の第二タイラントを9分まで放置してから取ると、弱体は付きますが10分に強化モンスターが湧いた瞬間に消えます。

更新されたタイラントバフは残るので、その追加火力で10分のダークタイラントを素早く倒せます。ただし高度な判断なので高ランク向けです。

バフモンスターも立派なオブジェクト

赤バフ(クリムゾンゴーレム)と青バフ(アズールゴーレム)は、ただの経験値稼ぎではなく守るべき・奪うべきオブジェクトです。赤バフを持つと通常攻撃に15%のスロウ(2回まで重複)と確定ダメージが乗り、ジャングルの序盤の刈り取りや奇襲、中盤以降のマークスマンが距離を取りながら敵を削り切るのに役立ちます。

青バフは20%のクールダウン短縮と大量のマナ回復を与え、ルナのようにスキルを回して戦うジャングラーほど重要です。刈り取り速度とファーム速度に直結します。

どちらも倒してから70秒持続し、90秒でリポップします。敵のリポップ時刻を把握できれば、侵入の計画を立てたり、敵ジャングルの巡回先を読めます。

下側から始めた敵は上側で終わる、という具合に流れが読めるわけです。リポップ15秒前になると敵バフにタイマー表示が出るのも覚えておくと便利です。

4分前の序盤オブジェクト

クラッシュレーンにはプライマルポータルがあり、中のスペーススプライトを最初に倒すと転送ポータルが開きます。味方のもとやレーン、ジャングルへ、さらにミニオンやタワーへ飛べるようになります。

60秒でリポップするため、4分前はこのクラッシュレーン周辺で激しい奪い合いが起きます。ファームレーンには一度きりの鳥ファイアホッグがいて、倒すと自分に加え、チーム全体で共有される100ゴールドが手に入ります(倒すと二度と湧きません)。

ロームやミドルは、最初のウェーブを処理してからファームレーンへ回り、3対3で勝てそう、あるいは優位を取れるなら確保します。あるいはロームがマークスマンとレベル1から2対1を仕掛け、ウェーブを速く押し込んでファイアホッグを取るという入り方もあります。

なお最近のタワーシールドの仕様で、4分前のタワー破壊は非常に難しくなっています。そのため序盤にリードを広げる基本は、自分のジャングル資源を確保しつつ、敵のジャングルモンスターを奪うことです。

クラッシュ側とファーム側の三角(トライアングル)エリアを意識し、自分の分を刈り終えたら敵に奇襲を仕掛けるか、キャンプを盗みます。

4分のタイラント優先の理由

4分にタイラントとオーバーロードのどちらを取るべきか、その答えは、チームで5対5に勝てる、あるいは敵に気づかれる前に速攻で倒せるなら常にタイラント優先です。理由は効果の違いにあります。

タイラントはダメージバフを与え、戦闘力を大きく上げてウェーブを速く押せるようにします。一方オーバーロードはウェーブコントロール(サイドレーンを押し出す力)で、序盤にはさほど必要ありません。

だから集団戦を有利にし、寄り・移動のためにウェーブを速く押せるタイラントが4分では優先されます。例外は、序盤の集団戦で敵の方が強いときです。

その場合は無理をせず、代わりにマップ反対側の敵ジャングルモンスター(バフなど)を盗んでゴールドを取り返します。優先順位はタンクジャングラーならタイラント→バフ→オーバーロードです。

アサシンジャングラーは強くなるタイミングが遅いので、バフを先に取ってからタイラント、オーバーロードの順が良いです。

10分のダークタイラントとダークロード

10分になるとダークタイラントとダークロードが湧きます。高ランク帯や大会では、集団戦こそがゲームの本質なのでダークタイラントが好まれます。

落雷による強力なダメージバフに加え、戦闘の出入りで移動速度が上がる機動力も得られ、バフやタワー下の主導権争いを有利にします。ダークロードも同格の強さですが、役割が違い、マップコントロールと攻城力に特化しています。

倒すと3レーンを押す2ウェーブ分のドラゴンが出て、ミニオンに強くタワーからのダメージを50%軽減します。さらに倒した本人はオーバーロードに似たダークヴァンガードを得て、任意のレーンへ召喚できます。

例えばクラッシュに召喚すればそのレーンの敵ミニオンが一掃されて押し放題になり、加えて自軍に10%のダメージ軽減、ドラゴンやタワー・クリスタルへの攻撃に10%の追加ダメージを与えます。まとめると、5対5に勝てて戦いたいならダークタイラント、マップ主導権とタワー攻めが欲しいならダークロードです。

選べないときは味方の位置に近い側を割り切って取り、最低でも片方を確保します。

プライマルボンドと最終目標ストームドラゴン

オーバーロード、タイラント、ダークタイラント、ダークロードにはプライマルボンドという仕組みがあり、これを受けると各オブジェクトへのダメージが60%減り、逆に相手からは追加ダメージを受けます。

だから1体倒した直後にすぐ次を狙うのは禁物で、どうしてもダークタイラント→ダークロードと連続で回すなら、単独ではなく5人で行うこと。単独では時間がかかりすぎ、プライマルボンドで返り討ちに遭いかねません。

最終目標がストームドラゴンです。20分頃(19分30秒あたりから、上か下にランダム出現。

小さいアイコンが出るのでよく見る)に湧き、19分30秒頃にダークタイラントとダークヴァンガードが消えて準備が整います。倒すと物理・魔法ダメージを吸収し戦闘外で再生する分厚いシールド、数秒ごとに敵HPへ確定ダメージを与える落雷(タンクやミニオン・モンスターに強力)、そして3レーンに湧いてタワーやクリスタルを気絶させるドラゴンウェーブが得られ、20〜25分の試合を決める力になります。

注意点として、オブジェクトはこちらをノックアップしてスマイト(狩り)を封じることがあり、これはスティールを狙う側の隙でもあります。またストームドラゴンに攻撃されると回復・ライフスティールが50%減る点も覚えておきましょう。

4分:タイラントとオーバーロード

4分になると川の下側にタイラント、上側にオーバーロードが湧きます。同時にタワーの序盤シールドとジャングルの保護が解除され、中立の反撃が痛くなる代わりに攻城ミニオン(カタパルト)が加わってタワーを攻めやすくなります。

タイラントを倒すと味方全員の攻撃にレベル依存の連鎖する雷(魔法ダメージ)が付き、オーバーロードを倒すと次の2波のミニオンが3レーンとも「オーバーロードの先鋒」に置き換わってタワーを強く押します(先鋒はタワーからの被ダメージも50%軽減)。撃破の経験値とゴールドはチーム全員に入ります。

原初の絆:両取りの罠

片方の目標を取ると、もう片方に「原初の絆」が付き、一定時間その目標への被ダメージが最大50%軽減され、さらに目標が強力な反撃をしてくるようになります。

つまり続けて両方取ろうとすると2つ目が極端に硬く、無理をすると集団戦で負けてリードを失いがち。基本は「全体バフのタイラント」か「タワーを押すオーバーロード」のどちらを優先するかを状況で選び、大きくリードしていて安全に両取りできる時だけ両方を狙います。

10分:暗黒進化

10分になるとタイラントとオーバーロードがダークタイラント・ダークロードへ進化し、連鎖雷や先鋒が強化されて移動速度バフも付きます。

特にダークロードを取ったヒーローは「影の先鋒」を好きなレーンに呼べるアクティブスキルを得ます。クリスタルから出て一直線にミニオンを一掃し、味方の被ダメージを減らし建物へのダメージを上げる通り道を残します。加わる攻城ミニオンでタワーをさらに押し込め、相手のジャングルを削って窮屈にできる中終盤の勝負所です。

両取りは分断=リスク管理

両方を同時に取るには部隊を二手に分けて同時進行する手もありますが、人数が分散するぶん相手に数的有利で奇襲されやすくなります。相手の位置を把握できているという前提、つまり良いマクロがあって初めて成立する賭けだと考えておきましょう。

20分:ストームドラゴン

20分になるとダークタイラントとダークロードが消え、代わりにどちらかの巣にストームドラゴンがランダムで出現します。フィールド全体が嵐になり、ミニオンはテンペストの先鋒に置き換わってタワーを5秒間沈黙(攻撃不能)にできます。

撃破したチームは「ストーム覚醒」を得て、近くの敵に自動で雷(相手最大HPの5%、非ヒーローには20%の確定ダメージ)を落とし、最大HPの20〜50%を吸収するシールドも得ます。終盤の集団戦を一気にひっくり返しうる最大の目標です。

視界を読んで奇襲を仕掛ける

相手が茂みや川エリアで視界を取ったのが見えたら、その視界を逆手に取れる。視界を取った相手は「ここは見えているから安全だ」と誤った安心感を持つので、あえて視界の外から大きく回り込んで奇襲を仕掛けると刺さりやすい。

向かう途中では位置がバレるサインを出さず、相手のすぐ近くまで詰めてから合図する。多くのプレイヤーは味方の警告があっても油断して動きを止めないので、背後から入るだけで一方的に討ち取れることが多い。

仕掛けられない時は無理をせず整える

ミニオンの波が相手タワー側に押し込まれている時は飛び込みが難しく、無理に突っ込むと返り討ちに遭う。

相手が味方の位置を警告し合っている、あるいはきちんと視界を取って備えているなら、その回は仕掛けずに一度帰還して装備を整え、次の機会を待つ方がよい。動きが無い間はジャングルを一周して狩り直し、中立目標の準備を進めればロスにならない。仕掛けるか引くかを「相手が視界を確保したか」で判断する習慣が事故を減らす。

オブジェクトの前にレーンの主導権を取る

タイラントやオーバーロードが湧いても、いきなり殴り始めるのは危険だ。相手のレーナーが波を押してから合流してきたり、相手ジャングラーが到着したりすると押し退けられてしまう。

先にやるべきは近くのレーンで主導権を握ること。相手が波を争ってくれば人数差で討ち取れるし、争ってこなければ波を押し込めて相手をタワーに釘付けにできる。どちらに転んでも得をする状態を作ってから、初めてオブジェクトに手をかけるのが安全な順序になる。

オブジェクトは戦うための口実と考える

オブジェクトの本当の狙いは、それ自体よりも有利な集団戦を強いることにある。相手の視界を消しておけば、相手は状況が分からず茂みへ迷い込んでくる。そこを待ち構えて瞬間的に体力を削り、有利を作ってから始動する。

味方が先に飛び込める並びなら自分も遠慮なく合わせられ、相手ジャングラーが殴り返しても味方の圧で相手が退かざるを得なくなり、逃げる背中を追い続けて競り合いに勝てる。相手が争いに来たらオブジェクトは捨てて戦い、来なければ静かに取る。この二択を徹底する。

自分の役割だけでなく全レーンを読む

試合展開が速いほど、ジャングラーは自分の担当だけでなく各レーンの状況把握が問われる。味方が帰還して不在の隙、相手が有利を得て別レーンへ動き回れる状態、味方が有利を取り逃している場面など、他レーンの動きを読めるかどうかで立ち回りの質が大きく変わる。

味方が精神的に崩れて周囲へ警告を出さないと、そこから傷口が一気に広がる。だからこそ「味方が今どう動くべきか」を把握し、それを伝えることが重要になる。有利を取ったら次に狙うべき目標を先に共有し、得るものが無い場所での不利な戦いは早めに引く判断を促す。