終盤の締め

リードを勝ちに変える・投げない

倒すべきは相手ではなく建物、目標を連鎖させる

チームファイトで勝ったりリードを得たりした直後、多くの初心者は「次に何をすればいいか分からない」と手が止まる。トップ選手が徹底しているのは、有利を必ず建物と中立目標に変換することだ。集団戦で勝った瞬間にタワーを折り、赤バフを確保し、そのままタイラントへ移る。倒しやすい小さな目標で相手を押しのけてから大きな目標へ、と段取りを組む。

有利側は「タイラントとオーバーロードの両方」を狙う意識を持つ。目標を一つずつ連鎖させて盤面の資源を積み上げていくのが、リードを広げる基本の型になる。

押し波(ヴァンガード)は放置せず全員で追随する

オーバーロードを確保すると、次の数波がオーバーロードの先鋒(ヴァンガード)に置き換わり、そのレーンのミニオンと味方全員のタワーへの与ダメージが増してタワーを強く押し込む。初心者がやりがちなのは、この波を別レーンに単独で押し込ませて放置し、自分たちは他レーンへ向かってしまうこと。これでは波が簡単に処理されて価値が消える。

トップ選手は必ずその強化レーンへ全員で移動し、波を守りながらタワーへ圧力をかける。波がタワーに到達するその瞬間に合わせてスキルを撃ち込み、集団戦を仕掛ける。押し波は最大の資源を注ぐべき場所だと考える。

タワー攻めは初動役を一人決めて相手を押しのける

リードがあるのにタワーを折り切れないチームは、ミニオンの波が無いと途端に手を止めてしまう。KPLの上位チームは波が無くてもタワーのHPを削り続け、折れる時には強引に折り切る。

もう一つの鍵は、タワーへ圧力をかける際に初動役を一人明確に決めること。硬いタンクが奥義でCC(行動妨害)を撒いて相手を押しのけ、味方が守るタワーへ入り込む隙を作る。ためらって全員が様子見になるのが最悪で、誰が飛び込み誰が追撃するかを先に決めておく。初動役はタワーより前に立ち、体を張って敵を遠ざける役に徹する。

目標前の重要な茂みを先に押さえて視界を取る

下レーンを攻める際、目標へ向かう途中の茂みの視界確保が勝敗を分ける。ある選手はミニオンでスタックを稼いだ後、真っ先にこの茂みに入って動かず、その場に居座って視界を取りつつ相手の動きを監視し続けた。

実際、過去のコミュニティ大会では、リードしていたチームがこの茂みで不用意に捕まって奇襲を受け、それが敗因になった例がある。強引に押し込む前に、まず重要な茂みで視界と情報を取る。誰かが入り込んで待つだけで、相手の飛び込みを事前に潰せる。

二つの大目標を同時に取り、無駄な押しはしない

上位チームはタイラントとオーバーロードを、ほぼ間をあけずに立て続けに確保する。オーバーロードは50%の被ダメージ軽減がかかっていても、相手が本陣に押し込まれて動けない状況なら強引に取り切ってしまう。二つの大目標は川に湧く中立の要で、これ以外に独立したドラゴンやバロンといった目標は無いため、盤面の資源はこの二つに集中する。

逆にやってはいけないのが、二重バフを持った途端に意味もなくレーンを押し込むこと。不要な押しは相手に経験値とゴールドを渡すだけで、有利を溶かす。有利側ほど押しを我慢し、目標と集団戦の主導権に資源を集中させる。

有利なのに勝てないのは投げているから

序盤にキルやゴールドで大きく先行したのに、なぜか試合を落としてしまう。原因の多くは、リードを取ったあとの判断ミスで自分から有利を吐き出してしまう「投げ」にある。

勝ちを確実にするコツは、派手に一気に決めようとせず、優位を少しずつ積み重ねてゆっくり勝ちきること。リードしている時こそ、無理をせず正しい場所に居続けることが、そのまま勝率につながる。

ミニオンの波の近くに居れば戦闘に間に合う

ジャングラーが有利を作った直後、遠くのキャンプを取りに行くと、味方のいるレーンで戦闘が起きても間に合わない。

ミニオンの波があるところには、必ず味方のレーナーが前に出てくる。だから波の近く、特にミドル付近に位置取っておけば、戦闘が起きた瞬間に参加できる。逆にレーンから最も遠いキャンプを回っている間に味方が前に出て倒されると、ピンで下がれと伝えても救えない。有利な時ほど味方と同じライン上に居て、一緒に圧力をかける。

遠いキャンプは飛ばして敵陣に圧力をかける

大きな中立目標(オーバーロードやタイラント)が湧く直前、自分のキャンプを2つ取りに戻るか、敵ジャングルへ侵入して圧力をかけるかで結果が変わる。

有利な側は、目先のキャンプより盤面の支配を優先する。敵陣に踏み込んでおけば、敵は味方の火力役を捕まえに来られず、視界も取れないまま目標を無理に確認しに来るしかない。そこを咎めれば、キャンプ2つ以上の価値が返ってくる。レーンから遠いキャンプは、状況次第で思い切って飛ばす判断が要る。

帰還後は最強レーナーのテンポに合わせて動く

リードを投げる典型が、帰還したあとの経路取りだ。自分がどのレーンを軸に戦うかを決めずに、遠回りでキャンプを消化していると、肝心の戦闘に一歩遅れて到着し、倒せるはずの敵を逃がしてしまう。

帰還前の時点で「このレーンを軸に動く」と決め、それに合わせて最短でキャンプを片付け、次に来る波に間に合うよう動く。味方が帰還してレーンが空くタイミングも読み、波とテンポを噛み合わせる。正しい場所に正しい時間に居ることが、有利を雪だるま式に広げる条件になる。

数の不利な戦闘は絶対に受けない

投げのもう一つの大きな原因が、人数を数えずに戦ってしまうこと。ミニマップを見て、敵が5人揃っているのに味方は4人、一人が別レーンを押している――これは4対5であって、戦ってはいけない場面だ。

誰か一人がCCを当てて「捕まえた」と思って飛び込んでも、頭数が足りなければ負ける。戦う前に必ず、敵味方が何人ずつ見えているか、欠けているのは誰かを確認する。人数不利なら下がれと伝え、揃うまで戦闘を避ける。数を数えるだけで防げる負けは想像以上に多い。