読書メモ
頭に残す
書くこと自体より、あとで見返す前提で書くかどうか
どんな技?
読みながら気になった所を書き留め、いつどこで見返すかまで先に決めておきます。抜き書きを並べるのではなく、ページ番号に自分が思ったことを一言添えます。置き場所は一つにまとめるのが前提で、探せない所に散らすと見返しが起きません。読み終えた本ごとに1ページ分へ落とし、そこだけを残します。紙でも入力でも構いませんが、検索できる形にしておくと後が楽です。
なぜ効くのか
取るだけでも小さな差は出ますが、効いている中身の多くは見返す段にあります。読んだ直後はわかった気になりやすいものです。時間をおいて自分のメモを読むと、抜けや取り違えが表に出ます。メモは頭の外側の置き場として働き、書く時点で思い出す材料になっているかが分かれ目です。手がかりが少ないメモは、読み直しても中身が戻りません。
やり方
一節を読み終えたところで手を止め、要点を2〜3行で書きます。ページ番号と、疑問や反論を短く添えます。読んだ日と見返す日(数日後と2週間後あたり)を同じ場所に書きます。見返すときはメモだけを読むようにし、分からなかった番号の所だけ本に戻ります。見返した日も同じ行に足すと、回数と間隔が自分で見えます。慣れると一節あたり数分で片づきます。
はまりどころ
見返さないメモは、書いた時間の分だけ損になります。清書や色分けに時間が流れると、ノートを美しく作ると変わりません。原文の写しを増やすほど見返しにくくなり、分量が本文に近づいたら失敗です。書いた量が増えるほど安心しますが、見返さないかぎり残りません。手書きと入力の優劣は手で書き写すで扱い、線を引く作業の評価は線を引く・色を塗るにあります。
確かめられ方
Kobayashi 2005 が57研究をまとめた分析では、メモを取るだけの効果は平均 d=0.22と小さい値でした。同じ著者の 2006 年の分析では、見返しを含めた条件で効果が大きくなると報告されています。対象は授業や講義の場面が中心で、自分の読書や仕事の資料で同じだけ出るかを調べた報告は見当たりません。
解説動画(海外・英語): Taking Notes: Crash Course Study Skills #1/CrashCourse
出した分が残る: 入れるのと同じくらい、出すほうも大事だという話から始まります。知ったことをあとで取り出すには、自分の言葉に置き直し、いつでも開ける場所に置いておく必要があります。ノートはそのための置き場で、きれいに書くこと自体が目的ではありません。授業でも、教科書を読むときでも同じだと言います。
丸写しの落とし穴: 話をそのまま書き取ろうとすると、書ける量は増えても、あとで思い出せる量は減ると説明されます。人が一度に扱える情報の量には限りがあり(作業記憶)、言葉の並びを追うほうに使われて、意味のほうへ回らなくなるからです。速く写せた分だけ、あとの自分の仕事が増えるという整理です。
何を書くか: 全部は書き取れません。地図はその土地そのものではないという言葉が引かれ、削ってあるからこそ役に立つのだと説明されます。目指すのは要ることが濃く入り、要らないものが無い状態です。挙がるのは大きな考えや結論、用語と定義、そして例で、例はとくに大事です。人が解くのを追えることと、自分で解けることは別だからです。
コーネル式: 紙を三つに分け、真ん中に本文、脇にあとで自分に問う質問、下に要約を置く型です。質問は次に開いたときの手がかりになり、どこが大事かを指してくれます。要約の欄は最後まで空けておき、終わってから二、三分で見返して、いちばん大きな話を一、二文にまとめます。これが覚えの新しいうちにする最初の見直しになります。
型は選び直す: 箇条書きを字下げで深くしていくアウトライン式は作りやすい一方、全部が同じ見た目になりがちなので、大事な行は太字などで立たせます。中心から枝を伸ばして関係を描くマインドマップも挙がります。どれが一番かは決めきれないので、試して自分なりに手直しすること、科目ごとに使い分けることを勧めて終わります。