血液型で学び方が決まる説
学習の思い込み
血液型で自分に向く勉強のやり方が決まるという説
よく言われること
「A型は計画的にこつこつ、B型は乗ったときに一気に」といった具合に、血液型ごとに向く勉強のやり方があるという言い方があります。自分の型に合う進め方を選べば無理なく続く、という助言の形で紹介されます。4つの型で説明が付いてしまうので、話題としても長く残ってきました。自分に合う方法を探す入口として持ち出されることもあります。
実際はどうか
血液型と性格に関連が見られなかったという1万人規模の調査があります。ただし学び方の効き目が血液型で変わるかを比べた研究は見つからないので、そこは確かめられていない段階にとどまります。効かないと示されたのではなく、調べた研究が無いという状態です。性格の調査で関連が出なかったことは、学び方の側の答えとしては使えません。
なぜ広まったか
型が4つしかないのでどんな人にも当てはめやすく、合っていたときだけ強く記憶に残ります。周囲との会話で何度も確かめ合う形になるため、話題として機能するぶん消えにくい説です。生まれつきで決まっているという話は、うまくいかない理由の説明にも使いやすい形をしています。日本では話題として生活に入り込んでいるので、確かめる機会がないまま残ってきました。
どう言えば正しいか
「血液型で学び方が決まるという裏づけはない。合う進め方は自分で試して決める」と言えば足ります。生まれつきの傾向として調べられているのは起きやすい時刻の幅くらいで、そこは朝型と夜型が扱います。脳の左右で得意が決まるという話も別の思い込みで、右脳型・左脳型の担当です。好みに合わせて教材を選ぶ説は、学習スタイルに合わせるが扱います。型より自分の記録を見るほうが早いです。
確かめられ方
縄田健悟 2014 は、日米の無作為抽出の社会調査で計1万人を超える回答を使い、血液型と性格に関連が見られないと報告しました。扱われたのは性格を尋ねる項目で、成績や勉強のやり方は測られていません。血液型で学び方の効き目が変わることを比べた研究は見つからず、その部分は空白のままです。占いの当否とは別の話になります。
解説動画: 「知らなくても困ったことがない」血液型を知らない人が増加 調べてみたら…“血液型と性格”に科学的根拠なし【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG/TBS NEWS DIG Powered by JNN
根拠は示されない: 番組は心理学の専門家に取材し、血液型と性格の関係に科学的な根拠は証明されていないという見解を紹介します。それでも「○型っぽい」という言い方は日常に残っていて、出演者自身も自分の型を大雑把さの言い訳に使ってきたと振り返ります。根拠のなさと、使われ方の広さのずれから話が始まります。
四つという都合: 広まった理由として挙がるのは、そもそも分類が好まれること、そして誰もが知っている血液型が多すぎず少なすぎない四つの枠になっている点です。割り当てられる特性も、大雑把・慎重といった誰にでも当てはまるものが並びます。当たったように感じるのは、枠が粗くて外れにくいからだと説明されます。
言われて寄る: もう一つ挙げられるのが、指摘されると本人が思い込み、その通りに振る舞ってしまう傾向です。「ちょっと大雑把だよね」と言われて「そうかもしれない」と受け入れ、自分の説明や言い訳として使い始めると、後から見れば型どおりに見えてきます。当たって見える理由が、この使い方の側にも置かれています。
輸血では必ず調べる: 日本赤十字社への取材では、知らなくて困ることは特にありませんという答えでした。輸血のときは自己申告があっても必ず検査をするためです。海外では自分の型に関心が薄く、ドナーカードにも書かれないという声も出てきます。知っていると役立つ場面として挙がるのは、珍しい型で献血を頼まれる場合だけです。
知らない人が増えた: 自分の型を知らない若者が増えています。以前は生まれた直後にへその緒の血で調べるのが一般的でしたが、新生児には母親の抗体が移っていて違う型の結果が出ることがあると分かり、この20年ほどで出産直後の検査はほとんど行われなくなりました。確実に分かるのは4歳以降だと紹介されます。