高速で窓を開けたときの音

外と乗り物

窓を少し開けたときの低い唸り音の正体

何が起きている?

高速で走っているときに後ろの窓を少しだけ開けると、ボッ、ボッという耳を圧迫する低い音が出ます。音というより鼓膜が押される感じに近く、会話がしづらくなります。ところが窓を全開にしたり、別の窓も少し開けたりするとあっさり止まることがあり、開け方しだいで消えるのが不思議に見えます。前の席では気づかず、後ろの席の人だけがつらいこともあります。

なぜそうなるか

窓の縁で流れが剥がれ、渦が一定の間隔で次々にできます。渦が開口を横切るたび、車内の空気をわずかに押し込みます。押された空気はばねのように押し返し、また外へ戻ります。渦のできる間隔とこの押し返しの周期が近い値になると、互いに強め合って大きな圧力の揺れになり、その揺れが鼓膜を押します。

確かめ方

口の空いたガラス瓶やペットボトルを用意し、口の縁へ斜めに息を吹きかけます。ボーという低い音が出たら同じ仕組みで、中の空気がばねとして振動しています。水を少し入れて空気の量を減らすと音は高くなり、大きな容器ほど低い音になります。車では反対側の窓も少し開けると収まることがあります。

つながる現象

窓の縁でできる渦と、車内の空気の揺れがかみ合った結果がヘルムホルツ共鳴です。びんを吹く音と同じ仲間の現象で、大きな部屋ほど低い音になります。窓を全開にすると開口が広がって渦の間隔が変わり、鳴りやみます。何キロで鳴るかは窓の形と車内の広さで決まるため車種ごとに違い、実車で確かめるしかありません。