醤油
味噌・醤油
麹と、塩水と、時間
どんな発酵?
大豆と小麦から作った「醤油麹」を塩水に仕込み、もろみとして熟成させて搾った液体です。味噌が固形のまま食べるのに対し、醤油は搾るのが決定的な違い。麹菌の酵素で分解が進んだあと、耐塩性の乳酸菌と酵母が香りを作ります。
材料
醤油麹(大豆+小麦+麹菌)、塩、水。仕込み水の塩分は23%前後と高く、これが雑菌を抑えます。家庭では醤油麹(醤油こうじ)を購入して仕込むキットが現実的です。
仕込み方
醤油麹と塩水を混ぜて「もろみ」にし、最初の1週間は毎日、その後は数日おきにかき混ぜて空気を入れます。常温で半年〜1年。仕上げに布で搾り、生の状態では日持ちしないので加熱(火入れ)してから瓶詰めします。
見極めと失敗
塩分が非常に高いので腐敗はまれです。表面に産膜酵母が張るのは通常で、混ぜ込むか取り除きます。搾ったあとの生醤油は必ず加熱してください。もろみを密閉容器で放置するとガスで膨らみます—— ふたは緩めておきます。
解説動画: 昔ながらの醤油作り 〜 郷土の土から生まれる天然の健康食品(2006年撮影)/木の花ファミリー(konohana family)
昔ながらの本醸造: 醤油は味噌とともに日本独特の重要な調味料で、下地、紫とも呼ばれると動画は始めます。この農園は本醸造という昔ながらの製法を守っていて、仕込みから搾りまでを通して追った記録です。大豆は2倍以上の水に約20時間浸けて水を切り、大釜で蒸します。小麦は焙煎機で炒って砕き、麹菌の酵素の働きを受けやすい状態にしておきます(→麹菌(コウジカビ))。
麹室で二昼夜寝かせる: 炒った小麦と蒸した大豆を混ぜ合わせて盛り、この回はもろ箱66箱に分けました。結露を防ぐために寒冷紗を張り、麹室に積み重ねて25〜26℃で二昼夜寝かせます。この間に手で押す手入れを入れます。作り手は醤油でも味噌でも、麹をいかに上手に作るかがいちばん大切だと語ります(→味噌)。良い花が咲くといい醤油ができるそうです。
杉樽で毎日櫂入れ: 食塩30kgを入れた杉樽に麹を加え、よくかき混ぜて仕込みます。ここからが「もろみ」で、発酵を促すために毎日櫂入れをして中身を入れ替えると述べます。仕込みから1年〜1年半でもろみは熟成します。この回に絞ったのは4年もので、普通は二夏越したものを二年もろみと呼ぶそうです(→時間)。
搾って火入れをする: 搾り機の準備をするところから順に映していきます。もろみを大釜に移して少量の水を加え、底が焦げつかぬよう下から返すように混ぜ、沸騰はさせないまま2時間ほど火にかけます。それを布の袋に詰めて搾り機に重ね、流れ出る様子を見ながら圧をかけていきます。出てきたばかりのものを生醤油と呼び、67℃で2時間ほど加熱したものが一番搾りの濃口だと述べます。
二番搾りと、残す技術: 搾ったあとには生粕が残ります。適量の塩と水を加えてもう一度搾るのが二番搾りで、加熱したものをこの作り手は薄口と呼び、主に煮物に使うと言います。技術そのものは難しくないが、道具と、毎日の櫂入れと、絞る腕がいると言います。昔は年に何度か醤油絞りの職人が家々を回ったそうで、今は珍しくなったので次の人や子どもたちに伝えたいと結びます。