白味噌

味噌・醤油

白味噌は、麹の割合が高く塩分が低いぶん、短い熟成で甘く白く仕上がる味噌です。

どんな発酵?

京都の雑煮や西京焼きに使う、麹の割合が高くて塩分が低く、熟成期間が短い味噌です。甘いのは、麹が多いぶん糖が多く残るから。色が白いのは、熟成が短く温度も低いので褐変が進まないためです。平安時代から食べられ、当初は貴族向けの食べ物だったと農林水産省の資料は伝えます。京都府中丹地域や京都市に伝わる味噌で、関西全域や香川・徳島の一部でも食べられ、令和4年度に文化庁の「100年フード」に認定されました。

材料

大豆に対して麹を2〜3倍と多く使い、塩分は5〜7%程度と低め。大豆は皮を除き、茹でて(蒸さずに)色素を落とすのが白く仕上げるコツです。文部科学省の食品成分表では、白味噌に近い「米みそ・甘みそ」の食塩相当量は100gあたり6.1g、水分は42.6gです。京都府味噌工業協同組合によると、「西京味噌」は同組合の基準を満たす低塩多麹の白味噌を指す名称です。

仕込み方

潰した大豆・麹・塩を混ぜ、容器に空気を抜いて詰めます。30℃前後で1〜2週間と短期で仕上げるのが特徴。塩分が低いので常温での長期熟成には向きません—— 甘くなったら冷蔵に移します。農林水産省の資料も熟成を1週間から10日間と短く伝えます。味噌工場の冷却設備を調べた久保・岩崎(2002)の研究では、大豆を煮たあとの冷却を短時間・低温にするほど、白さとつやが良くなったと報告されています。

見極めと失敗

塩分が低いぶん、他の味噌よりカビが出やすい。表面をラップで密着させ、空気を断ってください。色が茶色くなったら褐変が進んだ合図で、味は濃くなりますが白味噌としては行きすぎです。できあがったら冷蔵、または小分けにして冷凍。農林水産省の資料も、塩分の低さから他の地域の味噌より日持ちしないと伝えています。仕込む量は食べきれる範囲にとどめるのが無難です。

出典

  1. 公的機関 農林水産省 白味噌(しろみそ)|にっぽん伝統食図鑑
  2. 公的機関 文部科学省(2023) 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 米みそ(甘みそ)
  3. 論文 久保將人, 岩崎賢一(2002) 境膜かき取り式冷却法による白味噌の色調制御
  4. 資料 京都府味噌工業協同組合 西京味噌について

解説動画: 心折れてた人もこれなら大丈夫!【一日で完成するカビの心配不要 手作り味噌の作り方】/料理教室のBonちゃん

材料は三つと湯ざまし: 冒頭で材料をひととおり並べてから作業に入ります。使うのは米麹150gと大豆の水煮150g、塩、そして硬さ調整用の湯ざましだけです。湯ざましは先に用意し、冷めるまで置いておきます。麹はフードプロセッサーかミキサーにかけますが、硬いのでなかなか細かくならないと断ったうえで、できるだけ細かくしておくことがポイントだとしています。

潰して塩切りして混ぜる: 大豆の水煮は袋の上から踏むだけでペースト状になるとし、多少粒が残っていても構わないとしています。ボウルで麹と塩を混ぜて塩切りにし、そこへ潰した大豆を加えて木べらで合わせます。水分が足りなければ湯ざましで硬さを調整し、ひとつにまとまる状態にします。容器に詰めるときは空気をなるべく入れないようにします。

炊飯器の保温で八時間: 60℃の湯を炊飯器の内釜に張り、そこへ味噌を入れた容器を入れます。湯加減の目安は指を2〜3秒入れられるくらいだとしています。蓋は開けたまま、保温モードで8時間置いておくだけです。途中で2〜3回揉むと発酵が均一に進むとも言い添えます。冒頭ではこれで一日で完成する味噌だと紹介しています(→保温のしかた)。

粒が消えたら完成: 8時間たったら上から潰してみて、麹の粒がなくなっていれば完成。硬い粒が残っていたら1〜2時間ずつ保温を足すよう勧めます。少しなら冷蔵で保存しているうちに消えていくので、気にしなくてよいとしています。塩分は控えめで、優しい甘さの白味噌になります。カビの心配がいらない作り方で、季節に関係なくいつでも作れると結びます。