乳酸と酢酸の違い
水分・pH
乳酸と酢酸の違いは、酸素なしで乳酸菌が作る乳酸と、酸素が必須の酢酸菌が作る酢酸という、菌と条件の違いです。
なぜ効くか
乳酸は乳酸菌が糖から作り、酸素が無くても進みます。酢酸は酢酸菌がアルコールから作り、酸素が必須です。酢酸菌はアセトバクター科に属する絶対好気性菌で、エタノールを完全に燃やしきらず途中で止める「不完全酸化」という反応で酢酸を作ります。だから漬物は空気を断ち、酢は空気に触れさせる—— 正反対の扱いになる理由がここにあります。
目安
乳酸発酵はpH4前後まで下がり、まろやかな酸味。酢酸発酵はpH3前後まで下がり、刺すような酸味と揮発する香り。漬物やヨーグルトが酢のような匂いになったら、空気に触れすぎている合図です。
外れたときの症状
漬物に空気が入ると、産膜酵母や酢酸菌が働いて風味が変わります。酢の仕込みを密閉すると、酢酸菌が働けず酢になりません。どちらの酸を目指しているかで、ふたを閉めるか布をかけるかが決まります。
出典
- 論文・英語 Głodo W, Śliżewska K(2026) Acetic Acid Bacteria: Metabolic Potential, Technological Applications and Emerging Probiotic Functions