持ち運ぶ道具と、風と湯温への備え。
外で淹れる1杯は、まず人数と荷物の量で器具を決めます。1〜2人分なら軽いドリッパーやエアロプレス、濃い1杯が欲しければモカポット、まとめて何杯も淹れるならパーコレーターが向きます(Have a crack)。目の細かい金属フィルターだけのドリッパーは軽くて速い反面、エアロプレスより薄く軽い味になります(同)。湯を沸かす道具は、直火にかけられるやかんか細口ケトルを選びます。
豆は粉で持ち出さず、手挽きミルで淹れる直前に挽きます(同)。挽き目は器具で変え、エアロプレスは浜の砂ほど、ドリッパーはそれより粗く、パーコレーターはさらに粗くします(同。目安は挽き目の段階)。乾いた日は静電気で粉が散るので、豆を入れるときに水を軽く吹きかけておきます(同)。元の型のエアロプレスは筒の中に手挽きミルを入れて運べますが、小型の「エアロプレス ゴー」は入らず、代わりに紙フィルターの入れ物とカップが付きます(James Hoffmann)。スケールを持たないときは、家でちょうどよい量の粉を入れたドリッパーに油性ペンで線を引いておくと、現地で量らずに済みます(ひな珈琲)。
風の中では、湯も器具もすぐに冷めます。乾いた日や風の強い日は、紙のフィルターを先に湯で湿らせて器具に貼り付けておきます(Have a crack)。沸騰した湯を少し置いてから注ぐのは家と同じで、湯温の決め方の目安が使えます。モカポットは火を弱めにし、注ぎ口から液が出始めたら火から下ろします。本体に圧が残っていて下ろしたあとも抽出が続き、火が強くて液が噴き出すほど苦くなります(同)。パーコレーターは沸いてから6〜7分ほどで止め、長く続けるほど苦くなります(同)。器具が無いときは、鍋に粉と水を入れて煮出し、火から下ろして冷たい水を少し差してから数分置くと、粉が底に沈みます(同)。
燃料を燃やすこんろやランタンは、テントの中で使わない。入口や窓を開けても一酸化炭素がたまるのを防げず、テントの中に持ち込んだこんろで家族が亡くなった事故があります(米国疾病予防管理センター)。カセットこんろには、ボンベのカバーまで覆う大きな鍋や鉄板を載せず、夏の砂浜のような炎天下でも使いません(新潟県)。風よけを置くときも、ボンベのまわりは囲いません。電源で湯を沸かすなら、調理器の消費電力が電源の出力に収まるかを確かめます(700Wの電源では2000Wの電磁調理器が動かなかった。Have a crack)。
使い終わった粉は、土に返るものでも持ち帰ります。コーヒーの粉はオレンジの皮と並んで拾い集めるごみに挙がり、食べ物のくずを残さないことが野生動物を守ります(Leave No Trace)。
出典
- 動画・英語 Have a crack(オーストラリアのキャンプの配信者。豆の提供元の紹介がある) I Tried 8 Ways to Make Camping Coffee. One Changed My Mind.
- 動画・英語 James Hoffmann Review: The Aeropress Go
- 動画 sotosotodays -ソトソトデイズ-(小田原のコーヒー店 ひな珈琲に聞いた回) プロに聞く!! アウトドアで美味しい珈琲の入れ方【ひな珈琲さん】
- 公的機関・英語 米国疾病予防管理センター(MMWR 48(32))(1999) Carbon Monoxide Poisoning Deaths Associated with Camping -- Georgia, March 1999
- 公的機関 新潟県(消防課) カセットボンベ、可燃性ガスを含んだスプレー缶等の取扱いに注意してください
- 資料・英語 Leave No Trace(米国の野外活動の倫理を広める非営利団体) Leave No Trace Skills & Ethics Guide








