味わい図鑑
明るい酸味(酸味)
明るい酸味は、レモンや青りんごを思わせる、輪郭がはっきりして後に残らない酸のことです。レモンやライム、青りんご、ぶどう、チェリーを思わせる、輪郭がはっきりして後に残らない酸です。専門家56人が12種のコーヒーを評価したカリフォルニア大学デイビス校の研究では、酸味が低すぎることが…
コク(ボディ)(甘み・コク)
コク(ボディ)は、味の種類ではなく、口に含んだときの重量感や粘性を指す言葉です。口に含んだときの重量感、粘性、舌に残る厚みのことです。苦みや酸味のような味の種類ではなく、液体の感触の軸です。動画の「バリスタはやたろうのコーヒーチャンネル」は、口当たり全体(マウスフィール)のうち液体の重さだけを指すのがボディで…
苦み(苦み・渋み)
苦みは、主にクロロゲン酸から焙煎で生まれるラクトン類による味で、質が焙煎の深さで変わります。苦みに大きく関わるのは、焙煎でクロロゲン酸から生まれるラクトン類(キニド)です。焙煎したコーヒー液を味で追って分けた Frank らの2006年の研究が特定し…
渋み(苦み・渋み)
渋みは、味覚ではなく、口の中の粘膜が収れんする触覚のことです。渋みは厳密には味覚ではなく、口の中の粘膜が収れんする触覚です。渋柿を食べたときの、舌がざらつく感じ。緑茶と紅茶では、この渋みが味の重要な一部でもあります。Lance Hedrick(コーヒーの動画チャンネル)は、コーヒーでも渋みが苦みと混同されがちですが…
花のような香り(フローラル)(香り)
花のような香り(フローラル)は、コーヒーや茶に感じる、花や香水を思わせる軽くて上に抜ける香りです。コーヒーや茶に感じる花や香水を思わせる、軽くて上に抜ける香りです。ゲイシャ種やエチオピアの浅煎り、ダージリンのファーストフラッシュ、鉄観音などに強く出ます。…
チョコレート・ナッツの風味(甘み・コク)
チョコレート・ナッツの風味は、カカオやアーモンド、キャラメルを思わせる、重心の低い甘い香りです。カカオ、アーモンド、キャラメル、焼いたパンを思わせる、重心の低い甘い香りです。北京の大学のチームが市販のコーヒー4産地(コロンビア・ベンチマジ・イルガチェフェ・保山)を分析した研究では…
過抽出と未抽出(欠点の味)
過抽出と未抽出は、薄い・濃いという濃さの話ではなく、成分を出しすぎたか出し足りないかという状態です。コーヒーの成分は、酸味 → 甘み → 苦み・渋みという順番で溶け出します。抽出が足りないと酸味だけが目立ち(未抽出)、行きすぎると苦みとえぐみが乗ります(過抽出)。ミュンヘン工科大学の実験では…
古い豆の味(劣化・酸敗)(欠点の味)
古い豆の味(劣化・酸敗)は、古い油のような酸敗臭や香りの弱さで分かる、淹れ方では直せない劣化です。古い油のような酸敗臭がしたり、香りが立たなかったりしたら、豆の劣化です。ウィーン大学の研究では、真空包装の焙煎豆を訓練した評価者10人が9か月・18か月の時点で評価し、9か月で好ましい香味が弱まり…
りんご酸のような酸味(酸味)
りんご酸のような酸味は、青リンゴや熟し切る前の洋梨をかじったときのような、輪郭が鋭くみずみずしい酸味を指す言葉です。青リンゴのような鋭くみずみずしい酸です。口に含んだ瞬間にシャープに立ち上がり、輪郭ははっきりしているのに長く残らず、すっと引いていくのが特徴とされています。明るい酸味を構成する要素の一つですが…
クエン酸のような酸味(酸味)
クエン酸のような酸味は、オレンジやレモンの果汁のように、ジューシーで丸みを帯びた酸味を指して使われる言葉です。柑橘の果汁を思わせる、丸みのある酸です。りんご酸のような酸味の鋭さに比べると角が少なく、甘さと同時に感じられやすいため、酸味が苦手な人にも比較的受け入れられやすいとされています。…
発酵に由来する酸味(酸味)
発酵に由来する酸味は、ワインやヨーグルトを思わせる、発酵という過程を経てはじめて生まれる複雑な酸味のことです。発酵の過程で新しく生まれる有機酸による酸味です。単に酸っぱいだけでなく、ワインやヨーグルト、ときに酢を思わせる複雑さを伴うのが特徴とされています。心地よい個性として評価される場合と…
キャラメルのような甘さ(甘み・コク)
キャラメルのような甘さは、砂糖そのものをじっくりと煮詰めたときに立ち上がってくる、香ばしさを伴う甘い風味のことです。砂糖を煮詰めたときに生まれる、香ばしい甘い香りと味です。チョコレート・ナッツの風味と近い温度帯で生まれますが、あちらがアミノ酸と糖が結びつく反応であるのに対し…
後味の長さ(アフターテイスト)(甘み・コク)
後味の長さ(アフターテイスト)は、一口を飲み込んだそのあとに、味と香りがどれだけ長く残り続けるのかを表す評価の軸です。飲み込んだあとに、味と香りがどれだけ長く残るかという軸です。甘みや香ばしさが心地よく長く残る「フィニッシュの長い」ものもあれば、苦みや渋みだけがいつまでも残るものもあり…
うま味(甘み・コク)
うま味は、昆布のだしに似た、甘みやコクの土台になっているとされる、いわゆる第五の基本味のことです。昆布だしに似た、コクや甘みの土台になる味です。甘み・酸味・苦み・塩味とは独立した第五の基本味とされ、単体で強く主張することは少ないものの、他の味の輪郭をやわらげる働きがあるとされています。…
焙煎に由来する苦み(苦み・渋み)
焙煎に由来する苦みは、焙煎を深く進めるほど増えていく、焙煎という工程そのものから新しく生まれる苦みのことです。焙煎の熱によって新しく作られる苦みで、苦みの中でも量として最も大きな部分を占めるとされています。浅いうちは香ばしさに寄り添う心地よい苦みですが、深く進むほど焦げに近い鋭い苦みへと質そのものが変わっていくとされ…
カフェインの苦み(苦み・渋み)
カフェインの苦みは、焙煎由来の苦みとは別に、カフェインという成分そのものが単体で持っている苦みのことです。カフェインという成分が持つ、鋭く直線的な苦みです。コーヒーの苦み全体に占める割合は1割ほどとされ、大半は焙煎に由来する苦みなど別の成分によるものですが…
お茶のカテキンの渋み(苦み・渋み)
お茶のカテキンの渋みは、緑茶の渋みのもとになっているカテキンという成分と、発酵によるその姿の変化についての話です。緑茶の渋みのもとになる、カテキンという成分そのものについての話です。渋みで説明した一般的な仕組みに加えて、カテキンは茶の発酵度によって姿を変え、渋みの質そのものが変わっていくという点にまで踏み込みます。…
柑橘の香り(香り)
柑橘の香りは、オレンジやレモンの皮を指でむいたときにふわっと立ち上る、爽やかで弾けるような香りのことです。オレンジの皮をむいたような、弾ける香りです。クエン酸のような酸味が「味」の軸であるのに対し、こちらは鼻に抜ける「香り」の軸で、味が酸っぱくなくても香りだけ柑橘的に感じられることがあるとされています。…
ナッツや穀物の香り(香り)
ナッツや穀物の香りは、アーモンドや、香ばしく炒った玄米を思わせるような、乾いた印象を強く与える香りのことです。アーモンドや炒った玄米、麦を思わせる、乾いた香りです。チョコレート・ナッツの風味が甘さとセットで語られる味の一部であるのに対し、こちらは焙煎香そのものに近く…
お茶の青い香り(香り)
お茶の青い香りは、刈りたてのみずみずしい若葉を思わせる、緑茶を淹れたときにだけ感じられる青々しい香りのことです。刈りたての若葉や海苔を思わせる、青々しい香りです。花のような香り(フローラル)が発酵・酸化を経た茶に多く現れるのに対し、こちらは発酵させていない緑茶ならではの香りで…
紙のような味(欠点の味)
紙のような味は、淹れたばかりの温かい一杯に、段ボールや濡れた紙を思わせる匂いや味が混じってしまうことです。段ボールや濡れた紙を思わせる匂いや味です。飲みものにあってはならない欠点とされ、「古い豆の劣化」とは原因が別で、豆自体が新しくても、器具や淹れ方の側の問題として現れることがあるとされています。…
湯温が高すぎたときの雑味(欠点の味)
湯温が高すぎたときの雑味は、湯の温度が必要以上に高すぎることによって、渋みとえぐみだけが目立ってしまう状態のことです。湯温が必要以上に高いことで、渋みやえぐみが先に出てしまう状態です。「雑味」は特定の一つの味ではなく、複数の不快な要素が重なって輪郭がぼやけた状態を指す言葉とされ…