苦み
苦み・渋み
焙煎から来る苦みと、抽出から来る苦みは別
どんな味?
焙煎由来の苦みは、香ばしさやチョコレートのような心地よさを伴います。対して抽出しすぎ(過抽出)から来る苦みは、焦げや灰のような不快さと、後に残るえぐみを伴います。同じ「苦い」でも原因が違います。
どこから来るか
焙煎中にクロロゲン酸が分解してできる成分と、カフェインが主なもの。深く煎るほど増えます。抽出面では、湯温が高すぎる、挽きが細かすぎる、抽出時間が長すぎると、後半に出てくる苦み成分まで引き出してしまいます。
調整の仕方
まず湯温を5℃下げてみる—— これが最も手軽で効果的です。それでも苦いなら挽きを粗くするか抽出時間を短くする。焙煎そのものが深すぎる場合は、淹れ方では解決しません。豆を変えてください。
解説動画: カフェインだけではないコーヒーの苦みと焙煎度の関係/UCCコーヒーアカデミー
苦みの正体はカフェインではない: コーヒーが苦いのはカフェインが多いからだと思われがちだが、苦みにカフェインが影響しているのは約10%ほどで、残りの90%は別の要因だと説明している。カフェイン自体は単体で口にすればはっきり苦いものの、それだけであの苦さが説明できるわけではない、というところから話が始まる。
苦みは焙煎中に生まれる: では何が苦みを作っているのか。生豆を加熱していくとメイラード反応が起こり、色が変わるだけでなく香りや酸味、そして苦みが生まれてくると説明している。もう一つカラメル化という反応もあり、砂糖を煮詰めると甘い香りが強くなって色が濃くなっていくのと同じことが、焙煎中の豆でも起きている。色がついていくほど苦みの成分は増えていく。
焙煎の進み具合で苦みの質が変わる: 同じ苦みでも、どこまで焙煎を進めたかで中身が違う。手前で止めた段階ではクロロゲン酸ラクトンという成分による、香ばしく心地よい苦みになる。そこからさらに進むと香ばしさを通り越して焦げた、ピリッとくる苦みに移り、ビニルカテコールオリゴマーのような成分が増えていく。焙煎由来の苦みこそが苦み成分の中でいちばん影響が大きいとしている。
焙煎度とカフェイン量のやりがちな誤解: 焙煎度合いによってカフェインの量が変わると思っている人は多いが、焙煎の深さでカフェインの量は変わらないと否定している。深く煎ったコーヒーだからカフェインをたくさん摂っている、ということにはならず、浅煎りでも眠気覚ましにはなるという言い方をしている。焙煎度で変わるのはあくまで苦みの強さのほうだ、というのがこの回の締めくくり。