ツグミとシロハラ
色と模様で迷う組
胸を見れば分かれます。ツグミは黒い斑が並び、シロハラの腹は白っぽい無地です。どちらも冬に地面で食べ物を探すツグミの仲間で、立つ場所の明るさまで違います。
並べる2種
ツグミは全長約24cm、シロハラは全長約25cmで、大きさはほとんど変わりません。分かれるのは立つ場所の明るさで、ツグミは芝生や畑の開けた地面に出て、走っては止まる姿勢を繰り返します。シロハラは林の下のやぶから出ず、落ち葉を払う音のほうが先に届きます。どちらも冬に渡って来て、春まで同じ場所を使い続けます。地面を歩く時間が長い点は共通で、立ったときの頭の高さもほとんど同じです。
決め手になる1点
胸から腹の模様です。ツグミは黒褐色の斑が胸から脇に並び、白い眉斑が顔に走ります。シロハラは灰褐色の頭に、白っぽい無地の腹で、胸に斑がありません。飛ばれたあとでも外側尾羽の先の白がシロハラの側の手がかりになり、やぶへ低く入る飛び方と合わせて読めます。胸を起こして立つか、前かがみで落ち葉を探すかも同じ向きに出ます。斑の有無は近くで見なくても、胸が明るい一色に見えるかどうかで足ります。
その1点が使えない条件
薄暗い林床の逆光では、斑も地色も出ません。どちらも黒いシルエットになり、胸の模様という決め手そのものが消えます。曇りの朝や日没前の林のふちとやぶ、数秒で枝の裏へ回られる場面も同じです。この条件では模様から離れ、地面の落ち葉を嘴で払いのける動きがあるか、明るい芝生まで出て来るかへ切り替えます。音は暗さに関係なく残ります。
よくある取り違え
胸から脇が赤褐色のアカハラです。腹の色が淡い個体はシロハラに寄って見え、夕方の光ではツグミの斑まで赤みを帯びて見えます。もう一つはムクドリの群れに混じった1羽をツグミと数える取り違えで、歩き方が違い、ムクドリは止まらずに地面を歩き続けます。ツグミは数歩進んでは立ち止まり、胸を起こします。アカハラも冬に同じ林を使うので、1羽ずつ胸を見比べる形になります。
決められないときの引き下がり方
シルエットしか取れなかったら、「ツグミの仲間」までにして種は決めないことです。見えたところだけを、見えた順に書き残すほうが後で効きます。腹の色を思い出しながら埋めた記録は、次に同じ場面で迷ったときの助けになりません。都市公園の芝生と広場のように開けた地面へ出て来る、晴れた日の朝まで待つ手もあります。決めなかった日付と場所が残っていれば、次の冬に同じ道で確かめ直せます。