皮脂は取れば取るほど良い

肌ケアの誤解

過剰に洗うと乾燥や皮脂の増加を招くことがあります

よく言われること

テカリやべたつきの原因になる皮脂は、洗顔やあぶらとり紙でできるだけ取り除いたほうが良い、とよく言われます。

実際はどうか

皮脂は肌の表面を覆って乾燥や外からの刺激を防ぐ役割を持ち、皮脂膜としてバリア機能の一部を担っています。洗浄しすぎたり皮脂を取り除きすぎたりすると、肌が乾燥から守ろうとして皮脂の分泌がかえって増えることがあるほか、乾燥や刺激感につながることもあります。必要な皮脂の量には個人差があり、一律に「少ないほど良い」とは言えません。

なぜ広まったか

テカリやニキビの原因として皮脂が語られることが多く、「原因を取り除けば良くなる」という単純な図式で広まったと考えられます。洗浄力の強い洗顔料やあぶらとり紙を使った直後の「さっぱりした」実感も背景にあります。

どう言えば正しいか

皮脂は適度に必要なものであり、取りすぎず、自分の肌に合った方法で余分な皮脂と汚れだけを落とす、というのが実際に近い考え方です。乾燥や赤みなど肌の不調が続く場合は、皮膚科に相談することが勧められます。

解説動画: 【スキンケア】僕が肌荒れしない理由、ニキビ、吹き出物ができない理由を教えます。/高須幹弥(高須クリニック)

洗いすぎが皮脂を増やす仕組み: 動画では、洗顔料や石鹸に含まれる界面活性剤でしっかり洗うと、表面の皮脂が一時的にさっぱり落ちる一方で、皮脂腺が「足りない」と感知してかえって皮脂をたくさん作ろうとする、という考え方が紹介されています。洗った直後はさっぱりしても時間が経つとまた脂っぽくなり、それを気にしてさらに洗顔を重ねてしまう、という悪循環につながる場合があるという説明です。

皮脂だけでなく角質やバリア機能にも影響: 洗顔でこすったり洗浄力の強い方法を繰り返したりすると、皮脂だけでなく肌表面の角質まで必要以上に取れてしまい、肌のバリア機能が弱まることがあるとも説明されています。あわせて肌に常在する菌のバランスが崩れることも肌の調子に関わりうる要因として挙げられており、皮脂を落とすこと自体を目的にしすぎない考え方が示されています。

紹介されている洗い方の工夫: 動画内では、洗顔料を使わずぬるま湯で洗い流すだけにする、という洗い方が一つの工夫として紹介されています。皮脂を根こそぎ落とさずほどよく残すことで、皮脂腺が過剰に働く反応を起こしにくくする、という考え方に基づくものです。

誰にでも同じ方法が合うとは限らない: 動画の中でも、この洗い方は化粧をしない人だからこそ実践しやすい面があり、日常的にメイクをする人はクレンジングや洗顔をしっかり行う必要があるため、同じ方法がそのまま合うとは限らないと述べられています。皮脂の量や肌の状態には個人差があるため、自分の肌に合った洗い方を見極めることが大切だという点は、この項目の内容とも一致します。