角質は取れば取るほど肌がきれいになる
肌ケアの誤解
取りすぎるとバリア機能が弱まり、肌荒れにつながります
よく言われること
古い角質はどんどん取り除いたほうが、くすみのないきれいな肌になる、とよく言われます。
実際はどうか
角質は肌の一番外側にあってバリア機能を担う層で、通常はターンオーバーによって自然にはがれ落ちていきます。角質ケアで古い角質を適度に取り除くとキメが整って見えることはありますが、頻度や強さが過剰になるとバリア機能が弱まり、乾燥や刺激への弱さ、赤みといった肌荒れにつながることがあります。適切な頻度は肌質やケアの方法によって異なり、確立した一律の基準があるわけではありません。
なぜ広まったか
角質ケアの直後につるつるとした感触や明るさを感じやすいことから、「やるほど良い」という誤解につながりやすかったと考えられます。スクラブやピーリングを使った際の体感的な満足感も影響しています。
どう言えば正しいか
角質ケアは肌質や状態に合わせて適度な頻度で行うことが大切であり、取れば取るほど良いわけではありません。肌荒れが続く場合は、皮膚科に相談することが勧められます。
解説動画: 某有名スキンケア化粧品メーカーが発信する「角質」の嘘を暴きます/北條元治 | 形成外科医・肌の再生医療の専門家
角質は肌を守るために作られる層: 角質は表皮の一番外側にあり、下にある基底層の細胞が分裂を繰り返しながら作り出しています。役目を終えた細胞が積み重なって覆いとなり、外部の刺激や乾燥から肌を守るバリアとして働きます。通常はターンオーバーによって、一定の周期で自然にはがれ落ちていきます。
「取らないと厚くなる」とは限らない: 角質は髪の毛や爪と同じく、いったん作られたあとに自分自身で厚みを増していくことはないとされます。角質が厚く感じられる背景には、刺激などで角質が薄くなりすぎたときに、それを補おうと基底層が角質のもとになる細胞を活発に作り出す、という反応が関わっている場合があります。手で取り除かない限り蓄積して厚くなっていく、という説明はそのまま当てはめられるものではありません。
厚みは「作る量」と「はがれる量」のバランスで決まる: 角質の状態は、基底層が作り出す量と、はがれ落ちていく量がつり合っているかどうかで決まります。はがれ落ちる量が作られる量に追いつかないと厚みが増すことがあり、反対にはがれ落ちる量が多すぎると角質が薄くなり、バリア機能が保ちにくくなります。角質ケアは、この産生と脱落のバランスをどちらの方向にも崩しすぎないように行うことが基本になります。
外的刺激への反応は一様ではない: 紫外線や乾燥、摩擦といった外からの刺激が角質の状態に影響することはありますが、刺激を受けたからといって一律に厚くなるわけではなく、肌の反応は状況によって異なるとされます。角質ケアも力任せに行うのではなく、肌の状態を見ながら加減することが望ましいといえます。