スイカ
果菜
向き: 向かない
採れる量に対して、床と養分の取り分が大きすぎます。つるが広がり実も重いので、小さな系では場所ごと使い切ってしまい、ほかの作物が入りません。
この系で育つか
育たないわけではありませんが、家庭で組む大きさの系では割に合いません。クレムソン大学の普及資料では畝間1.8〜2.4m、株間1.5〜1.8m、1株におよそ2.2m²で、小さな床はこれだけで埋まります。重い実を支える構造と、屋内なら人の手による受粉も要ります。カボチャとメロンも同じ理由です。
必要な養分
FAO 589 はウリ科を養分要求の高い組に置いています。カリウム(K)とカルシウム(Ca)、鉄(Fe)は魚の水からは足りず、外から回すことになります。同じ養分をリーフレタスのような葉物へ回したほうが床の面積あたりでは手堅く、そこは水槽ひとつで家族の野菜をまかなえる?と地続きの話です。
出やすい不調
クレムソン大学の普及資料では、雌花1つに500〜1000粒の花粉が要り、ミツバチなら8回ほどの訪花に当たるとしています。届かなかった実は膨らまずに落ちます。古い葉の縁から枯れ込むならカリウム側で、着果を数個に絞ると、残った実へ回る分が増えます。つるが伸びる先に空きがないと、株どうしが日を奪い合います。実が重くなるほど、つるの一点に負担が集まります。
収穫までの目安
クレムソン大学の普及資料では定植から85〜90日で最初の実が熟し、着果してから熟すまでがおよそ35日です。果菜の中でいちばん長く床を占めます。霜に当たらない、日当たりのよい暖かい季節が前提で、季節の短い土地では入れないという判断が現実的です。その間はほかの作物へ入れ替えられないので、季節をまるごと1本使い切ることになります。
解説動画: スイカ子づる4本仕立てと重要な孫づる摘芯を図解で解説!これで甘く大きく育ちます。整枝方法。大玉、小玉スイカの育て方、栽培。親づる摘芯、人工授粉、摘果/のんびり田舎暮らし
親を止めて4本: 動画は、本葉が5〜6枚のところで親づるを摘み、出てきた子づるを4本だけ残す仕立てを解説します。残すのは長さのそろった4本で、そろっていれば生育もそろい、追肥も手入れもまとめてできるからだと述べます。株元に近い1〜2節目の子づるは勢いが強すぎて奇形が出やすく味も落ちるので、太く見えても落とします。
3番花まで待つ: 雌花は6〜8節ごとに1つ咲きます。動画は最初の雌花には実らせないと言い、葉がまだ少なくて光合成が足りないこと、その時期は気温が低くて受粉がうまくいかず形がゆがみやすいことを理由に挙げます。3番花か4番花のころには気温も葉の数もそろい、質の良い実になる確率が上がる、という順です。
孫づるを摘む: 子づるの節からはさらに孫づるが出ます。動画は実をつける節までの孫づると花はすべて摘み、そこから先は伸ばすままにすると分けます。手前で摘むのは、余分な養分を取られずに子づるを伸ばして雌花を早く咲かせるためです。巻きひげは取りません。つるが風で揺らされて折れないよう踏ん張る役があるからです。
実を2個に絞る: 4本の子づるに1つずつ実をつけたあと、卵ほどの大きさになった時点で形の良い2つを残し、残りは切り落とします。実をつけなかった2本は遊びづるとして残し、葉を稼ぐ役に回します。1株から採るのは大玉で2個、小玉なら3個という配分で、多く実らせるほど質や味は落ちる、と述べています。
葉が場所を要る: その2個を太らせるのに、葉がおよそ100枚、実1つあたり50〜60枚要るというのがこの動画の数字です。遊びづるを置くのも、実の付いた子づる1本では葉が20枚ほどしかそろわないからだと説明します。実2個のためにつるを4本這わせて葉を100枚並べる——この取り分の大きさが、水槽ひとつで家族の野菜をまかなえる?に直に効いてきます。