イチゴ

果菜

向き: 条件つき

養分よりも、温度で決まる作物です。実を付けるには涼しい時期が要り、鉄とカリウムは水だけでは足りなくなりやすいので、葉の色を見ながら補います。

この系で育つか

魚の水だけでは足りず、鉄とカリウムを足す前提の作物です。FAO 589 はイチゴを養分要求の高い組に置いています。床は根が張れるメディアベッドが合い、実が濡れた床に触れ続けると傷みます。株元を高くして実を外へ垂らすと持ちがよく、採るときに探す手間も減ります。株そのものは小さいので、床の面積あたりの株数は果菜の中では稼げる側です。

必要な養分

Villarroel ら 2011 は、ティラピアの小規模な循環水を5週追い、餌1kgあたりのイオンの増え方が硝酸、カルシウム、リン酸、カリウムの順だったと報告しています。魚の排出だけでは植物の要求を満たせないというのが同論文の結びです。鉄(Fe)とカリウム(K)は、葉の色を見ながら外から足すことになります。

出やすい不調

新芽だけが黄色く、葉脈が緑に残るなら鉄です。鉄はpH7を超えると沈むので、キレート化したものを使うと FAO 589 は書いています。古い葉の縁から枯れ込むならカリウム側です。実の傷みは、株元の風通しをよくして、葉と実を濡れたままにしないことで減らせます。花や実の数が減ったときは、養分より先に気温と日長のほうを疑います。

収穫までの目安

苗を植えてから実まで数か月かかり、株は年をまたいで残ります。Heide 1977 は、一季なりの限界日長が12℃で16時間を超え、18℃で約14時間、24℃で約13時間へ動くことを示しました。Rivero ら 2022 は、四季なりで15〜21℃の長日が花を増やし、27℃の短日で減ったと報告しています。

解説動画: 土は必要ありません!ペットボトルでもイチゴがたくさん育ちます! | How to grow strawberries in plastic bottles without using soil/のりんご

ランナーの株を使う: 4年育てた株から伸びたランナーを切り、子株、孫株、ひ孫株のうち先のほうを使います。土は水で洗い落とし、ペットボトルの注ぎ口に根を入れてスポンジで固定。根に光が当たらないようアルミホイルで巻き、根が液に3分の2ほど浸かる高さに置きます。ハイドロボールで固定する形も見せます。

濃度を取り違える: 途中で液肥の希釈を500倍と取り違えていたことがわかります。濃すぎると葉が内側へ丸まるのが、気づきの合図でした。1500倍に直して測ると1021μS/cmで、イチゴに合うEC(電気伝導度)の幅は500から1200μS/cmだと動画は述べます。以後は水位に線を引いて量をそろえます。

根が黒くなる: 根が黒ずみ、液が濁って藻が出ました。減った分を継ぎ足し続けると濃度が上がって藻が増え、根が傷むと説明し、足すのをやめて全部入れ替える方針に変えます。容器と根をブラシで洗って新しい液にすると、根は白いほうへ戻りました。根が茶色くぬめると同じ入り口です。藻は容器に光が入っているからではないか、と述べます。

冬を越して咲く: 冬は夜が0℃まで下がり、株は葉を低く広げて寒さをしのぎます。雪も積もりました。暖冬で2月に咲いた花には人工授粉をし、4月からはミツバチが回ります。四季なりは秋まで実がつくので、早い時期の花は摘んだほうがよいかもしれない、と留保をつけた言い方で述べます。傷んだアルミホイルは、途中で巻き直しています。

温度と濃度で決まる: 実がついてからも枯れ葉と小さい花を摘んで養分を分散させないよう手を入れます。根が真っ白にならないのは液が濃いか、替える間隔が長いためかもしれない、と自分の結果を保留したまま終わります。水温22.7℃まで測っていて、この作物を追うのに温度と濃度の両方を見ていることがわかります。