ミニトマト
果菜
向き: 条件つき
葉物より3割ほど多い養分が要り、足りない分は水の外から補います。カルシウムが届かないと実の尻が黒くくぼむので、実の形が最初の合図になります。
この系で育つか
立ち上げから2〜3か月がたち、ナイルティラピアのような温水の魚が育って餌の量が増えた系なら、実まで行きます。FAO 589 は床1m²あたりの餌の量を葉物40〜50g/日、果菜50〜80g/日としていますが、魚が小さいうちは計算の半分ほどしか食べません。若い系では養分が届かず、株だけが伸びます。育ちの比べ方は水耕栽培より育ちがよい?で扱っています。
必要な養分
窒素は餌から硝化を通り、植物が吸う窒素として株へ回ってきますが、カリウムは魚の餌からほとんど来ません。カルシウム(Ca)と鉄(Fe)も同じで、外から回す側になります。FAO 589 は pH を上げる資材を作物で選び分けるとしていて、実ものには炭酸カリウム、葉ものには炭酸カルシウムを当てます。鉄はpH7を超えると沈むので、キレート化したものを使います。
出やすい不調
実の尻が黒くくぼむのは、カルシウムが実まで届いていない印です。水に足りていても、蒸散が止まれば運ばれません。同じ不足は内側の若い葉の先が茶色く枯れるという形でも出ます。古い葉の縁から枯れ込むならカリウム、新芽だけが黄色く、葉脈が緑に残るなら鉄を疑います。湿った日が続くときは、養分より先に風を通します。
収穫までの目安
FAO 589 では発芽4〜6日(20〜30℃)、定植から最初の収穫までが50〜70日、実り続ける期間が90〜120日で、伸び続ける品種なら8〜10か月まで採れます。日中22〜26℃、夜13〜16℃、pH は5.5〜6.5 が目安です。8〜10℃を下回ると生育が止まり、40℃を超えると花が落ちます。支柱は定植の前に立てておきます。
解説動画: 【家庭菜園の夢】1株で1000個以上のミニトマトが収穫出来る最強バケツ水耕栽培|How to Grow 1,000+ Cherry Tomatoes on One Hydroponic Plant/みかんぼーや1987家庭菜園
保温して2月にまく: 動画は2月22日にまき、電気毛布で保温してから発芽を待ちます。ミニトマトの発芽適温は15〜30℃で、暗いほうが芽を出しやすいため覆う培地は少し厚めに。9日目に芽が出たら徒長しないようすぐ日光へ移す。本葉が見えた時点で、水から液体肥料に切り替えるという順で進みます。
根に空気を送る: 15Lのバケツに移したあと、動画はエアレーションをかけます。根も呼吸をしていて酸素が要るので、泡を入れないなら根の3割ほどを空気に触れさせておく。ただし液に触れていない根はそのぶん養分を取れないため、深く浸けて空気は泡で送るほうを選んだと述べます(→根が使う酸素)。
濃さを段で上げる: 肥料の濃さは一度に決めず、生育に沿って上げていきます。苗のころはEC1500前後、花がついた成長中期にEC2500ほどへ。動画は肥料を1000倍に薄めるとその辺りに収まると言い、減ったぶんを毎日継ぎ足す形で回します。上げたときはかなり濃くなってしまったが、そのまま進めたとも言い添えます(→EC(電気伝導度))。
濃さが独りでに上がる: ところが継ぎ足しだけを続けた7月、測るとEC4700、数日後には5700まで上がっていました。同じころ根が茶色くなり、葉の色が落ちて枯れ始め、実は小さく酸味が勝つように。動画は液を全部入れ替えて2300へ戻し、以後は水と肥料を交互に入れます(→ECが上がり続ける)。
脇芽を伸ばす判断: 脇芽は1〜2本残して摘むのが通説だが、それは土の養分が限られているからだと動画は言います。液の中では養分が続くぶん、伸ばして10本ほどに仕立てた。暑い日は1日4Lほど減り、葉が多いほど蒸散で水が減るとも言います。終わりに液は月に1回くらい全部替えたほうがよかったと振り返り、再現性が高いとは思っていない、一つの見本だと自分で断って結びます。