キュウリ
果菜
向き: 条件つき
伸びるのが速く、そのぶん水から養分を持っていきます。つるを支える棚が要り、株間を30〜60cm取るので、床の面積をまとめて使う作物です。
この系で育つか
FAO 589 は、根が大きく張るのでメディアベッドに向く作物としています。DWC(浮き床の水耕)でも育ちますが、NFT(薄膜水耕)は根が伸びすぎて詰まるとも書いています。株間は30〜60cm、1m²あたり2〜5株が目安です。窒素とカリウムを大量に取るので、株数は床の広さではなく、魚の量と餌の量から決めます。
必要な養分
窒素とカリウムの要求が高い作物です。FAO 589 はカリウムを高めに保つと着果と実の育ちがよくなるとしています。カリウム(K)は魚の餌からほとんど来ないので、pH を上げるときに炭酸カリウムを選ぶ形で足すのが手です。鉄(Fe)とカルシウムも外から回す側で、葉の色を見ながら判断します。
出やすい不調
FAO 589 の表では、うどんこ病は27℃、べと病は20〜25℃で葉が1時間濡れたときに出ます。棚で持ち上げて風を通し、葉を濡らさないようにするのが手です。実が曲がる、途中で止まるといったときは養分切れを疑って、古い葉の縁から枯れ込むと硝酸だけが増え続けるの二つを合わせて見ます。
収穫までの目安
発芽3〜7日(20〜30℃)、本葉4〜5枚になる2〜3週で定植し、そこから2〜3週で採り始め、生育は55〜65日です(FAO 589)。日中22〜28℃、夜18〜20℃が目安で、10〜13℃まで下がると伸びも実りも止まります。数日おきに採ると次の実が育ち、採り遅れると株が止まります。
解説動画: 【超スピード収穫】バケツできゅうりを水耕栽培したら早くたくさん収穫出来ました!種まきから撤収まで全部お見せします!/みかんぼーや1987家庭菜園
バケツで水耕: 水切りざるに不織布を敷き、バーミキュライトとピートを混ぜた培地を入れて、8Lのバケツに載せます。要点は水位で、ざるの底の高さに横穴を開け、それ以上は上がらないようにする。培地が水浸しになると株が枯れるためで、以前は何度も枯らしたと振り返ります。外側はアルミで覆って藻を防ぎます。
発芽から液肥へ: 発芽適温は25〜30℃。袋の表示は7日から10日でしたが3日で芽が出て、出たらすぐ外へ出さないと徒長すると言います。本葉が出るころに水を液肥へ替え、減った分を継ぎ足していく。ただし継ぎ足すだけでは濃度が濃くなり成分も偏るので、月に1回は全部入れ替えるとしています。
根は浅く広く: 根の張り方を強調します。トマトのように真下へ潜らず、浅いところに広く張るので、地表に根が見えてきたら培地をかぶせて乾かさないようにする。9日目にはざるごとバケツへ移しました。片づけのときの根は8Lのバケツを白く埋め尽くすほどで、もっと大きい容器が要ったと振り返っています。
親づるを止めない: 仕立ては目的で変えます。下から5節か6節までの脇芽と花は摘んで、まず株を作る。ふつうは20節ほどで先端を止めて子づるを出しますが、長く採り続けたいので親づるを摘まずに上へ伸ばしました。種まきから44日で初収穫、花が咲いて1週間ほど、長さ20cmが採りどきだと言います。
終わりまでの104日: 10月に入ると下の葉から傷み、うどんこ病も出て、104日で片づけて合わせて49本でした。話の中心は最後まで水位と根の量の二つです。根がこれだけ張る作物なので、この本では管の中に根を通す形ではなくメディアベッドの側に置いていて、動画の根の映像がその理由をそのまま見せています。