圧力が上がらない
霧と装置の不調
判定: すぐ手を打つ
圧力計が上がらないときは、どこかで漏れているか、通り道が細くなっています。数字が先に教えてくれます。
どう見えるか
圧力計の針が、噴霧を始めても普段の位置まで届きません。ポンプは回っているのに音が軽く、噴霧は白さを失って粒の見える形になります。継手のまわりに水の跡や滴が残っていることもあります。逆に、噴霧を止めても針が下がらず高いままという出方もあります。針が上がる速さそのものが、いつもと違います。
何が起きているか
針の動きは、入ってくる量と出ていく量の差を映しています。針が上がらないときは、出ていく量が入ってくる量に勝っている状態で、継手やホースの漏れ、フィルタの目詰まり、ポンプの吐出の落ち、蓄圧タンクの空気室の抜けが並びます。止めても下がらないときは、下流のどこかが塞がっています。どちらも粒が変わり、根には落ちる粒と浮く粒の違いとして届きます。
どうするか
まず噴霧を止め、上流から順に見ます。継手とホースを乾いた紙で拭き、濡れが戻る場所を探します。次にインラインフィルターを開けて目の詰まり具合を見て、それから加圧ポンプと蓄圧タンクの表示を確かめます。分解と調圧、電気の側には手を入れません。異常が残るときは運転を止め、専門の業者に見てもらいます。
起こさないために
Lakhiar ら 2020 は点検の並びを、電源・液量・液の交換・ポンプ・漏れ・ノズルの詰まり・液の化学的性質・環境の八つで挙げています。この順で毎日同じ場所を見て、圧の値を日付とともに残します。数字が残っていれば、下がり始めた日が分かります。配管の圧力損失と圧のそろえ方を決めたときの値を、基準として書き留めます。
どこまで確かめられているか
Min ら 2023(J. Agric. Eng. 54:1387)の試作機は、旋回式のノズルへ最大10barの供給圧を想定した構成で、ポンプと蓄圧タンクの選び方を比べています。蓄圧タンクは気体の圧縮で圧を保つので、空気室が抜ければ同じ量を送っても圧が立ちません。点検の八項目は Lakhiar ら 2020(Int. J. Agric. Biol. Eng. 13巻1号)です。原因の内訳を数えた資料はありません。