霧ではなく水滴が落ちる

霧と装置の不調

判定: このまま様子を見る

粒が大きすぎると、空中に留まらず落ちます。株はすぐ枯れませんが、根に届く酸素は減っていきます。

どう見えるか

ノズルの先から、白く煙る霧ではなく、粒の見える水しぶきが出ます。手をかざすと点で濡れ、チャンバーの床にすぐ水が溜まります。噴霧を止めた直後に空中へ残る白さが短くなり、横から光を当てても霧の柱が立ちません。株は当日には変わりませんが、根が底の水に浸かっているの側へ、日をかけて寄っていきます。

何が起きているか

粒を作る力が足りていません。圧力ノズルは、細い穴から出る速さで液の膜を破って粒にします。供給圧が下がれば出る速さが落ち、粒は大きくなります。穴が摩耗して広がっても同じで、大きい粒は空気の流れから早く落ち、根に届く前に床へ行きます。落ちた液は跳ね返りと壁の水膜になり、根のまわりの膜を厚くします。

どうするか

急ぐ話ではないので、順に測ります。まず噴霧中の圧力計を読み、普段どおりの値かを見ます。下がっていれば圧力が上がらないへ移ります。値が同じなら穴と旋回部の摩耗を疑い、同じ型の新しいノズルと噴霧の形を並べて比べます。液温が低い季節は液が粘るので、同じ圧でも粒が変わることを頭に入れます。

起こさないために

ノズルはいつ替えたかを記録し、噴霧の形を作ごとに写真で残します。摩耗はゆっくり進むので、記憶では気づけません。ザウター平均径と体積中位径のどちらで言っているかを決めておくと、資料の数字と自分の装置を並べられます。圧が同じなのに粒が変わるときは、液の側かノズルの側が変わっています。

どこまで確かめられているか

Min ら 2023 は、供給圧が上がるほど液が速く出て細かい霧になると Lefebvre と McDonell 2017 を引いて書き、30〜100マイクロメートルという目安は Lakhiar ら 2018 経由の Clawson ら 2000 だと断っています。元は米国航空宇宙局が出資した微小重力の研究です。Lee ら 2026 の実機では細かい側の効率が高い傾向でしたが、6点の平均による探索的な結果でした。

解説動画: Understanding the Lifespan of Spray Nozzles/Pentair Hypro

ノズルは消耗品: 動画は「ノズルはどれくらいもつのか」という問いから始まります。ノズルは摩耗する部品で永遠には使えないのに、答えになる測定値が誰からも出ていなかった。そこで各地の散布者に、そのノズルで散布した面積を記録してもらい、季節の終わりに送り返してもらって摩耗の進み方を自分で測ったと話します。

10%が替えどき: 測り方は、40PSIを基準の圧力に置いて流量を読むというものです。摩耗すると穴が広がるので、同じ圧力でも流れる量が増えます。8千から4万4千エーカーまで使った組を並べると、4万エーカーのあたりで流量が10%増える線を越えました。業界の交換の目安がこの10%です。

圧が勝手に下がる: いまの散布機は目標の散布量を保つ流量制御が入っているので、流量が増えたぶん機械のほうが圧力を下げます。撒きすぎにはならない代わりに、実際の圧力は設定と違うところで落ち着きます。50PSIのつもりが38〜39、もともと30PSIなら22〜23まで落ちて、そのノズルの推奨範囲の下限に来ます。

噴霧の形が崩れる: 圧が下がって困るのは粒の大きさだけではありません。噴霧の形そのものが崩れて、隣どうしの重なりが取れなくなります。動画が見せる写真では、濃く筋になって載る場所と、透けてほとんど載っていない場所が同じ幅の中に並びます。物理的な傷や、薬剤の残りが積もっただけでも形は変わるとも述べます。

霧が滴に変わる側から: 扱いは畑のブーム散布機で、根も部屋も出てきません。それでも、穴が広がると、同じ設定のまま圧と粒と形が変わっていくという順序はそのまま読み替えられます。摩耗はゆっくり進むので、面積か年数で替えどきを先に決めておくという締め方も含めて、圧力が上がらないと並べて見るところです。