休止時間の決めかた
当てかたと間欠
次の噴霧までの間隔は、根が乾く速さから決まります。レタスの試験では、15分より30分の間隔が良い結果でした。
どんな仕組みか
次の噴霧までの休みがオフ時間です。根の表面の水膜が薄くなるまでが待てる長さで、その速さは根圏の湿度・温度・気流で変わります。湿りが抜けない室では、同じ分数を空けても根は乾ききりません。分数そのものより、根がどこまで乾くかが本体なので、同じ長さでも装置が違えば結果は変わります。噴霧時間の長さと組になって、間欠噴霧の周期をつくります。
粒径と圧力の目安
Tunio ら 2022 はレタスで15分・30分・45分・60分の間隔を比べ、空気式のノズルと30分の組み合わせで生育と光合成の指標がいちばん良く出ました。間隔を延ばすほど良くなるわけではなく、超音波の霧では差が出ていません。Lee ら 2026 のツボクサでは3分・5分・6分のうち5分でした。1時間近く霧が来ない区でも育っていることは停電で霧が止まると数分で枯れる?と並べて読みます。
根に届くまで
休んでいるあいだも、根はまだ濡れています。霧が止まっているあいだに膜が薄くなり、空気の酸素が根の表面へ届く道が短くなります。Lee ら 2026 が5分周期の運転中に測った根圏は相対湿度94.5〜96.5%、温度22.1〜22.7℃で、休みを挟んでも湿りは高いままでした。乾かしすぎれば根の先が乾いて縮む側へ振れます。
詰まりと劣化
止まっているあいだが長いほど、ノズルの先に残った液は乾きます。溶けていた塩が残れば、次に開けたときの噴霧の形が崩れます。Lee ら 2026 はいちばん細かいノズルが作期に1回ほど詰まったと記録し、細かい側では細かい濾過と、作期に1回以上の噴霧の形の確認を勧めています。インラインフィルターの目詰まりは圧の落ち方に出ます。
誰が、何を、どう測った値か
間隔の比較は Tunio ら 2022(IJABE、バターヘッドレタス、鎮江のガラス温室、2019年11〜12月)と Tunio ら 2021(Agronomy 11(1):97、間隔は30分・45分・60分)です。どちらも1作物・1施設の要因試験で、何分が正解かを決めた資料ではありません。Lee ら 2026 は作物も装置も違い、良かった周期が5分側へずれています。
解説動画: Aeroponics Systems Design Like A Professional Part 1/High Tech Gardener
出しっぱなしにしない: 動画は、高圧の噴霧栽培では霧を出しつづけるものではないと述べます。噴霧の側を決めるのはノズルと周期の二つで、そこで挙がる目安が5秒出して1〜5分休むという形です。1秒だけ出す作り方もあれば、休みを10〜15分まで空ける作り方もあると幅を広く示したうえで、どれも出発点にすぎないと断ります。
何分が正解かは無い: 動画は、いま挙げた分数はあくまで目安で、何を育てるかで変わると繰り返します。休止の長さを一つに決めて配るのではなく、噴霧の側で押さえるのはノズルの流量と本数、そして周期だと述べます。この三つが分かれば、一定の時間に養液がどれだけ要るかを出せる、という順で話は進みます。
休みは投入量になる: 動画は、休んでいる割合がそのまま養液の使用量になると説明します。毎分1ガロンのノズルを半分の時間だけ動かせば、1時間で30ガロンです。この数字から、タンクにどれだけ用意するか、出した液を捨てるか循環させるかが決まると述べ、毎時それだけを捨てつづけるのは現実に合わないと続けます。
配管に残る液の時間: 加圧タンクからノズルまで液が届くのにかかる時間を、動画は滞留時間と呼びます。5秒かかる系なら、タンク側の冷えた養液が根に届くまで少なくとも5秒は要るので、根の温度を下げたいときはその倍の10秒を出すという例を挙げます。配管の中で固形物がたまらないようにするためにも、この秒数を知っておくと述べます。
ポンプにも休みが要る: 動画は、休みはポンプの側にも要ると結びます。連続運転を想定していないポンプがあり、休みが足りないと熱を持って壊れると述べます。1時間のうちどれだけ回るかを先に出し、製造元の目安を超えない周期にする。休止の長さは根の都合だけでなく、加圧ポンプが持つかどうかの側からも決まります。