粒径の測りかた

粒径と分布

粒径はレーザー回折や位相ドップラー法で測ります。圧力・距離・液をそろえないと、出てきた数字は比べられません。

どんな仕組みか

よく使われるのは三つです。レーザー回折は霧全体に光を通し、体積で重みづけした分布を返します。位相ドップラー法は1粒ずつ径と速度を読みます。感水紙や高速度カメラは跡や飛んでいる姿を画像で数えます。測れる大きさの範囲も機械ごとに違い、出てくる値がザウター平均径なのか体積中位径なのかも、測りかたで決まります。

粒径と圧力の目安

Lee ら 2026はレーザー回折式の粒度計で、4.0 bar、ノズルから 500 mmという位置を決めて測っています。Chen ら 2024(Heliyon)は Winner 318C という粒度計で0.3 MPa、ノズルの 0.1 m 下の分布を取りました。どちらも位置と圧力が数字の一部で、条件を外すと比べられません。

根に届くまで

測った場所と届く場所は同じではありません。Chen ら 2024(Heliyon)の風洞では、風速 2.5 m/sのもとで風下 1.5 m に着いた粒の平均が 183 µm、3.5 m では 119 µmと、遠いほど細かい粒しか残りませんでした。カタログの粒径も特定の距離での値なので、スプレー角と到達距離と合わせて読みます。

詰まりと劣化

感水紙を画像処理する方法は、粒が重なると平均径を大きく見積もることがあります——Chen ら 2024(Heliyon)自身がそう書いています。レーザー回折の側は窓が濡れたり汚れたりすると値が動きます。圧力を同時に記録するのが基本で、圧力計の読みが違えば粒径の比較は成り立ちません。

誰が、何を、どう測った値か

規格は ISO 13320:2020(レーザー回折)と ASTM E799-03(2020)e1(粒径データの扱い)です。レーザー回折は粒を球とみなした相当径を返す方式で、フラウンホーファー理論とミー理論のどちらを使うかでも結果は動きます。棚のどこで測るかという話は空間のムラをどう測るかが受け持ちます。

解説動画: Introduction to Laser Diffraction/Penn State MRI

光と粒のやりとり: 動画は、粒と光のやりとりを回折・屈折・反射・吸収の四つに分け、大きさを教えてくれるのは回折と屈折だけだと述べます。反射と吸収からは使える情報が取れません。単色光を当てて粒の縁で回折させると波が重なって干渉の模様ができ、その模様から径を読み取る、というのがこの方法の骨格です。

角度と強さから径へ: 大きい粒ほど狭い角度に強く散り、小さい粒ほど広い角度に弱く散る——この関係が土台だと動画は言います。だから光を広い角度の範囲で集める必要があります。22〜50µmより大きい粒は回折だけで読めて屈折率が要りませんが、20µmより小さい側では屈折率の選び方が精度に直に効きます。

球に置き換えて読む: レーザー回折は同じ角度に光を散らす球に置き換えて径を決める方式で、分布の計算にはミー理論を使うと動画は説明します。返ってくるのは体積で重みづけした分布です。誤差の出どころは試料の取り方・分散・装置の三つで、細かい側では分散のさせ方が、粗い側や幅の広い分布では試料の取り方が効くと述べます。

どの数字を報告するか: 報告に使う値として、平均・中央値・最頻値のほか表面積の平均と体積の平均が挙がります。前者は細かい粒に、後者は大きい粒に敏感です。体積で切った累積の値も使われ、Dv10が13.5µmなら体積の1割がその径より小さいという意味になります。名前の似た値の違いは個数基準と体積基準へ。

できることの範囲: 利点としてナノメートルからミリまでの広い範囲・繰り返しの良さ・測定の速さ・湿式と乾式の両方が使えることが挙がります。弱点は、粒の光学的な性質が分からないと使えないこと、返るのが体積の分布で個数の分布へは大きな誤差なしに換算できないこと、幅の広い分布では試料が多く要ることだと結びます。