買う前に、借りる・体験会に行くなどで試す。
最初の1回は、趣味を一つに絞ったあとに置く、実物に触れる段階です。写真や動画では、道具の重さや手触り、周りの音までは分かりません。米国の大学の研究者2人が、参加者に実際の品物を手に取らせる実験で確かめたところ、ものに触れるだけで、その対象への所有感が強まり、触れた感触が心地よいほど評価が上がるとされています(2009年)。買い手だけでなく、同じ品物を売る側が手に取ったときにも所有感は強まるとされ、短い時間でも一度触れた記憶は、あとの判断に残ります。体験会で道具に少し触れただけで「欲しい」という気持ちが先に動くこともあるので、楽しかったかどうかだけで決めず、体験してから決めるの項目にある「自分の手でどれだけ操作できたか」を確かめる手順を省かないでください。
探す場所は、教室の一日体験、量販店やジムの初回体験、公民館などの単発講習の三つです。候補は教室・スクールの選び方で絞ったあとに申し込むと、通いやすさも一緒に確認できます。体験・レンタルつき教室の仕組みを使うと、道具も場所も先生もその日だけまとめて借りられます。一人で続けられるか分からないうちは、レンタル・サブスクで数回分だけ借りる形も使えます。一回で判断せず、同じ分野を二回か三回試してから決めると、最初の印象に引っ張られにくくなります。
体験の場では、その場での契約を急がされることがあります。国民生活センターによると、無料体験のあとに高額なコースを勧められてその場で契約し、あとで解約しようとしたら高額な解約料を求められたという相談が増えており、2025年度は1,457件にのぼりました。サプリメントや施術など、関連する商品まで一緒に勧められることもあります。その場で契約を急がされても、即決はしないでください。契約書を持ち帰り、解約の条件を確認してから考えると安心です。予約の取りやすさや、担当してくれる人を変えられるかも、契約の前に確かめておくべき点です。
続けると決めたら、道具は体験で借りた最低限から始めます。最初に買うもの・買わないものの線引きに沿い、無いと始められない物だけを先に買い、中古とレンタルで試す方法を使えば、続くかどうかまだ分からない期間を安く通過できます。合わなかったとしても、体験と数千円で分かったのなら、十分に安い学び直しです。
出典
- 論文・英語 Peck J, Shu SB(Journal of Consumer Research 36巻3号)(2009) The Effect of Mere Touch on Perceived Ownership
- 公的機関 国民生活センター(2026) パーソナルトレーニングに関する契約トラブル-痩身エステ等、関連商品・サービスも勧誘されて高額に!?-