子持ち銀河

銀河

見え方: 空が暗ければ双眼鏡で

双眼鏡で見えるのは、寄り添う二つの淡い粒までです。渦の腕は出ないので、写真の姿を思い浮かべて探すと視野に入れたまま見落とします。

何がどう見えるか

大小二つの、丸い光の粒が寄り添う姿です。合わせて8.4等、本体の大きさは11.2分角×6.9分角で、二つの間隔は視野の中では髪の毛ほどの隙間にしかなりません。郊外の空では小さいほうが消え、一つの粒に見えます。和名の「子持ち」は、この大きい光に小さい光が付き従う並びから来ています。

探しかた(目じるしからの道順)

おおぐま座の北斗七星、柄の先端にあるアルカイドが起点です。そこから南西へ3.5度ほど——低倍率の双眼鏡なら視野の半分ほど進んだ先に入ります。柄のカーブが膨らむ側ではなく、ひしゃくの内側へ折れる向きと覚えると外しません。アルカイドを視野の北東の端に置いて、そのまま反対の縁を見ると、動かす量を測らずに済みます。春の空は高く昇るぶん有利ですが、この相手自体が淡く、月が出ているだけで分からなくなります。

双眼鏡で何が増えるか

双眼鏡が加えるのは、一つに見えていた光が二つに分かれることです。10倍50ミリで大きいほうの北にもう一つの粒が並び、これが伴銀河のNGC5195にあたります。腕の形も、二つをつなぐ光の橋も出ません。肘を固定するか台に載せて視野を止めると、小さいほうの粒が背景から分かれやすくなります。

写真との落差

写真の子持ち銀河は、二本の腕が渦を巻き、その先が伴銀河につながる姿で写ります。長時間露光が淡い腕まで溜めるためで、目に映るのは輪郭のぼやけた二つの粒だけです。写真のピンクの点も青い筋も、色を感じるだけの明るさが目に届いていないため出ません。腕の巻きを目で追える相手ではないと、先に知っておくほうが探しやすくなります。

正体

伴銀河NGC5195が本体のそばを通り過ぎつつある、進行中の衝突です。5億〜6億年前に本体の円盤を突き抜けたとみられ、潮の力が腕を引き伸ばし、星の生まれる場所を作っていると説明されています。距離は2300万〜3100万光年。1845年にロス卿が渦巻き構造を初めて描き取った天体でもあります。