さんかく座銀河

銀河

見え方: 空が暗ければ双眼鏡で

5.7等という数字は、肉眼の範囲に見えます。しかし光が70分角の面に散っているため、町なかでは背景から浮かび上がってきません。

何がどう見えるか

輪郭のない、丸く淡い光です。等級は5.72等、大きさは70.8分角×41.7分角で、満月二つぶんを超える面に光が延びています。面が広いぶん一点あたりは暗く、街明かりのある空では背景に沈みます。数字だけなら肉眼の範囲に入る明るさなのに、その夜の空の暗さで見えたり見えなかったりするのはこのためです。空の暗い場所では、視野の中に何かがあると分かる程度のむらとして現れ、どこが中心なのかははっきりしません。

探しかた(目じるしからの道順)

アンドロメダ銀河を先に視野へ入れ、そこから南へ辿るのが早道です。アンドロメダ座のミラクを間に挟み、M31とは反対側へおよそ7度進んだあたりに入ります。二つの間は15度ほどです。さんかく座の三角形は暗いので、形から探すより明るい星からの距離で当てるほうが速く、目じるしを見失うと視野の中で迷います。

双眼鏡で何が増えるか

この相手では、倍率を上げるほど見えなくなります。低倍率で広い視野を取れば周りの背景と比べてわずかに明るい面として浮かびますが、倍率を上げると同じ光が視野いっぱいに引き伸ばされ、背景との差が消えます。表面輝度という考え方が効いてくるのはここで、集めた光の総量ではなく一点あたりの明るさが結果を決めます。

写真との落差

写真のさんかく座銀河は、淡い青の腕にピンクの星生成領域が点々と散った姿で写ります。この色は長時間露光が水素の光まで溜めるためで、目には一つも分かれません。届くのは輪郭のぼやけた灰色の丸だけです。写真では中心がはっきり明るく見えますが、実際は中心への集中が弱く、どこが芯なのか決めにくい相手です。

正体

天の川銀河とアンドロメダ銀河に次ぐ、局部銀河群で三番目に大きい渦巻銀河です。距離はおよそ290万光年で、アンドロメダ銀河とは同じ群に属します。天の川銀河の半分ほどの大きさで、条件のよい空で肉眼が届く天体のうち最も遠いものとして名前が挙がってきました。空の暗さを確かめる目安に使われるのも、この事情によります。