みずがめ座η流星群

流星群

母天体はハレー彗星で、放射点が低いまま夜が明けます。日本で流れるのは明け方の1時間ほどにとどまり、放射点が高く昇る南半球ではこの群が主役になります。

何が起きているか

ハレー彗星が軌道に残した塵の帯に、地球が入って起きる流星群です。同じ帯を秋に反対側から通るときがオリオン座流星群で、母天体を共有する二つの群が半年離れて並びます。名前のηは帯の中心が見かけ上重なる星の符号で、みずがめ座という星座そのものの見え方を指してはいません。塵は彗星が太陽に近づくたびに放出され、軌道に沿って細長く広がっています。

いつ、どちらの空か

極大は5月のはじめごろですが、日本では放射点が明け方の東の低空にようやく昇る位置にあります。夜半すぎにみずがめ座が昇り、高度が上がりきる前に薄明が空を明るくするため、流れるのは明け方の1時間ほどです。南半球では同じ時刻に放射点が高く昇り、こちらが主役の群になります。同じ夜の同じ群でも、緯度で立場が入れ替わります。

目にはどう見えるか

放射点が低いぶん、流星は地平線に沿って斜めに長く走るように見えます。塵が地球へ入る速さは秒速66kmと速く、明るいものは通り道に痕を残します。ただし低い空ほど大気減光が効き、同じ明るさの流星でも高く昇ったときより見劣りします。東の低空が開けた場所を選び、建物や樹が地平線を隠さない側に座ります。

見のがす条件

空が白み始めれば、放射点が高くなる前にその夜は終わります。国立天文台「主な流星群」の1時間あたり5個は、この放射点の低さを織り込んだ日本での目安で、条件が良い年でも数十個は並びません。街の光害は低空ほど厚くたまり、東の空が明るい場所ではさらに数が落ちます。南寄りの湿った空気も、低空の透明度を下げます。

どのくらいの間隔で起きるか

毎年5月のはじめに同じ帯を通り、半年後にオリオン座流星群としてもう一度同じ帯を通ります。母天体のハレー彗星の公転周期はおよそ76年ですが、塵は軌道全体に行き渡っているので、彗星本体が近い年でなくても毎年流れます。彗星そのものはほうき星は空を流れていくの項にあるとおり動いて見えず、流れるのは残された塵の側です。