いるか座
夏の星座
見え方: 空が暗ければ肉眼で
小さくまとまっているので、一度見つけると忘れません。3.6等から4.4等の四星が作るひし形と、尾にあたる一星だけでできた星座です。
形のたどりかた
わし座のアルタイルから東へ約17度進むと、一辺3度に満たないひし形が見つかります。四星が作るこのひし形が体で、南西の一星を尾として足すと、跳ねる姿になります。形が小さくまとまっているぶん周りの星と紛れにくく、次から見つけ直すのが速い星座です。星の並びが単純なので、街から郊外へ出た夜の確かめにも使えます。
目じるしになる星
わし座のアルタイルから東に見えるひし形の、西側に並ぶ二星がα星スアロキンとβ星ロタネフで、3.8等と3.6等です。この二つの名前は、逆から読むとニコラウス・ウェナトルという人名になります。パレルモ天文台の助手だったニッコロ・カッチャトーレが自らのラテン名を星表に書き入れたもので、古代からの星名ではありません。残る二星は4.3等と4.4等です。
見ごろの時期と南中高度
国立天文台の位置の目安では、9月下旬の20時ごろに南中します。β星の赤緯は約+15度で、北緯35度なら南中高度は約70度です。夏の大三角が西へ傾いても、まだ高い位置に残るため、秋の初めの宵に見やすい星座になります。わし座のアルタイルが南中してからおよそ45分後に、この星座が同じ空の高さへ来ます。
どこまで見えるか(緯度と空の明るさ)
三段階で変わります。市街地では4等台の二星が消え、ひし形が閉じません。郊外の空なら四星と尾がそろい、肉眼でイルカの形になります。7倍の双眼鏡なら実視界が7度前後あり、ひし形が丸ごと一つの視野に収まります。緯度の差は小さく、北緯35度で南中高度が約70度、北緯43度でも約62度です。
この中にある見どころ
明るい対象はありません。8.9等の球状星団NGC6934が最も知られていますが、50mmの双眼鏡では、暗い空でようやく淡い光の点として気づく程度です。視直径7分角と小さく、粒には分かれません。ひし形のγ星は4.3等と5.1等、離角9秒角の二重星ですが、アルビレオの35秒角の四分の一ほどしかなく、双眼鏡では開きません。