転倒ます型雨量計

測る道具

降った雨を、ますが傾いた回数に置き換えて数える測器です。気象庁の雨量計は受水口の内径が20cmで、たまった水が決まった量に達するたびに左右のますが交互に倒れます。

何が見える・分かる道具か

受水口の水を、二つに仕切ったますが交互に倒れる回数に置き換えて数えます。気象庁の雨量計は内径20cmの受水口を持ち、片方に決まった量がたまると傾いて水を捨て、反対側が受けます。降水量が0.5mm単位なのはこの刻みによります。雪やあられ、ひょうは溶かして水にしてから観測すると気象庁のアメダスの解説にあります。出た値は気象庁『雨の強さと降り方』と並べられ、1時間に10〜20mmでやや強い雨、20〜30mmで強い雨です。

選ぶときに見るところ

見るのは受水口の口径と、1回の転倒が何mmにあたるかの二つです。気象庁の観測に近づけるなら内径20cm・0.5mm刻みが基準で、家庭向けには口径が小さく0.2mmや1mm刻みの型もあります。刻みが細かいほど弱い霧雨でも早く1回目が立つ一方、わずかな傾きの狂いも効いてきます。転倒の合図を数える側も要り、パルス出力を受けるロガーや無線が付くかを見ます。落ち葉を止める網と、水平を出す調整ねじの有無も確かめます。

使うときの注意

置き場所ひとつで値が変わります。受水口の高さで風が速いほど、雨粒が口の上を越えて捕らえ損ねる分が増え、風の強い日は実際より小さく出ます。建物や木のそばでは吹き下ろしと雨陰の両方が効き、壁際や軒下では隣り合う場所でも値が割れます。屋上なら手すりや塔屋から離し、周りに高いものの立たない開けた場所を選びます。しゅう雨のように激しく降るときは、ますが返る間に入った水を取りこぼします。

無いときの代わり

上から下まで内径の変わらない筒とものさしがあれば、深さは読めます。降水量は降った雨が流れ去らずにたまったときの深さで表す量なので、筒の太さが一定なら口の広さによらず同じ値になります。上が広がったコップやペットボトルの上半分は、たまる深さが変わるので向きません。時刻を決めて読み、前回との差を書けば1時間あたりの量になります。雪は溶かしてから読み、粒の呼び名は水と氷図鑑の定義で確かめます。