方位磁針

測る道具

見えている雲や光が、空のどの方角にあるかを言うための道具です。針が指す北は真北とずれるので、国土地理院の磁気図で自分の場所の偏角を引いてから読みます。

何が見える・分かる道具か

見えているものが空のどの方角にあるかを書き留められるようにします。同じ雲でも、南の空に立っているのか西から流れてきたのかで記録の意味が変わり、方角を添えておくと後から読み返せます。内暈や幻日は太陽を中心に並ぶので、太陽の方位を先に押さえると探す先が絞れます。針が指すのは磁北で、真北とはずれています。国土地理院の磁気図はそのずれを2020.0年値・二次メッシュごとに10分単位で示しており、日本では西寄りにずれます。

選ぶときに見るところ

オイルの入った型は針の揺れが早く収まり、立ったままでも読めます。目盛りが2度刻みなら方位を細かく書き留められ、大まかな向きで足りるなら5度刻みでも用は足ります。偏角を先に合わせておける仕組み、たとえば回る目盛り環やねじが付いていると、読んだ値をそのまま真方位として扱えます。透明なベースプレートの型は地図に重ねられ、山の風下にできるレンズ雲のように、地形との関係を方角で書き残す使い方に向きます。

使うときの注意

鉄の近くでは針が引かれ、別の向きで止まります。手すり、鉄筋の入ったコンクリート、車のボンネットの上、カメラや三脚の金具がそれにあたり、スマートフォンや磁石入りのケースも同じように狂わせます。読むときは体から離して水平に持ち、針が止まるまで待ちます。北は三つあり、磁北・真北・地図の座標北は互いに別物です。偏角は年とともに動くので、磁気図の年値がいつのものかも見ておきます。

無いときの代わり

スマートフォンの方位表示も同じ磁気センサーで動くため、金属のそばでは同じように狂います。多くの機種は端末を8の字に振ると読みが戻ります。器具が何も無い場合は影が使え、太陽が真南に来る瞬間の影は真北を指します。その時刻は国立天文台 暦計算室が日付と地点から出しています。星を使う方法は夜の空の話で、この図鑑の外です。方角と高さは組で意味を持つので、仰角の測り方は角度計の側にまとめてあります。