アネロイド気圧計
測る道具
読み取るのは今の値そのものより、前に合わせた針との差です。どちらへどれだけ動いたかを見るために、多くの機種は目盛りの上に二本目の針を持っています。
何が見える・分かる道具か
気圧は、その場所の上にある空気の重さを面で受けた量です。アネロイド式は空気を抜いた金属の器が外の気圧に押されてわずかにへこむ量を、てこで拡大して針に伝えます。読み取れるのは目盛りが指す値そのものより前に合わせておいた針との差で、どちらへどれだけ動いたかが盤面に残ります。天気図で等圧線が結んでいるのもこの量で、気象庁の地上気象観測でも気温や風とともに定時に記録されてきました。
選ぶときに見るところ
目盛りの単位がhPaであることと、最小目盛りが1hPaか2hPaかをまず見ます。1hPa刻みなら、日をまたいだ差まで読めます。次に前回値を合わせる二本目の針の有無で、これが無いと差の読み取りは記憶に頼る形になります。海面更正のねじが背面にあるかも確かめます。高度の副尺が付く機種は等高度線と同じ読み替えを盤面でしています。気象庁が観測に使う測器の名は電気式気圧計で、こちらとは別物です。
使うときの注意
置いた場所の標高で読みが変わります。空気の重さを測っているので高いところほど値は小さく、同じ建物でも階が違えば差が出ます。気象庁が天気図に載せるのは海面まで換算した海面気圧で、手元の生の値とそのままでは比べられません。中心のそばに置かれる数字の読み方は高気圧と低気圧の記号が受け持ちます。合わせるなら近くの観測所の値を見て、自分の高さのぶんだけねじで送ります。衝撃で針がずれるので、置き場所は決めてしまいます。
無いときの代わり
スマートフォンの気圧センサーが代わりになります。高度計のために気圧を測る素子を積んだ機種があり、記録アプリを入れれば動きが折れ線で残ります。示す値そのものの精度はまちまちなので、同じ端末の中での変化として読むところまでです。器械を持たないなら観測所の値を時刻ごとに書き写す手もあり、自分の場所との標高差を意識して見比べる形になります。方位磁針と同じで、記録は場所を決めてこそ効きます。