ポートフォリオ

受ける前

見せるために整えた作品と説明の束

何の話?

作った物を置いておく倉庫ではなく、相手が発注を決めるための資料です。一点ごとに、誰のどんな困りごとに対して何をしたのかが分かる形にします。点数は多いほど良いわけではなく、受けたい仕事に近い順に並べ、それ以外は思い切って落とすほうが伝わります。5〜10点が扱いやすい目安です。

どうするか

最初に見せたい相手を一人だけ決め、その人が知りたい順に並べ替えます。各作品には目的、担当範囲、期間、道具の四点を短く添えます。置き場所は無料の作成サービスでも自分のページでもよく、リンク一本で開けることを優先します。更新日を書き、三か月ごとに古い物を入れ替えると、今の腕前が伝わります。

よくある場面

販促画像で応募する人が練習作を十五点並べていたところ、得意な飲食向けが埋もれて見えていませんでした。飲食向けの三点を先頭に移し、残りを別ページへ送ると、相手は最初の画面だけで判断できます。作品を足したわけではないのに反応が変わる、という並べ替えだけの改善は珍しくありません。

つまずくところ

作った物の権利が自分にあるとは限りません。仕事で作った物は公開前に発注元の許可が要ることが多く、社外秘の案件はそもそも載せられません。本業の資料をそのまま使うのは本業の情報の持ち出しにあたります。出せない仕事が続くときは、公開できる自主制作を別に用意しておきます。

解説動画: 勝てるポートフォリオ作り方徹底解説。サンプル配布あり(未経験〜3年目対象)/MUUUUU.TV(ムーテレ)

選ぶ側が最初に見る点: 面接で多くのポートフォリオを見てきた側からの話。担当者が一番知りたいのは作品の個性ではなく、なぜうちの会社なのか。ポートフォリオ自体のデザインが多少ダサくても、その理由が具体的で行動が伴っていれば書類は通る。デザイナーになりたいでは足りない。

伸び代を証明する道具: 載せる中身は、今のスキルの可視化・伸び代の証明・人となりの三つ。経験が浅いほど二つ目が効く。熱意があります、と書く代わりに、一回目に何時間、二回目に何時間とトレースを続けた記録が残っていれば、それが主体性の根拠になる。作品を並べるだけの場ではない。

紙とWebの使い分け: Web版だけにすると特定の会社に向けた志望動機を書けない。誰が見ても差し障りのない平凡な内容へ寄ってしまう。紙のプレゼン型なら会社ごとに差し替えられ、面談にも持ち込める。発信は記事やSNSで並行してやる、という整理。

手作り感より整った形: 未経験に多いのは手書き風の緩いテイストに装飾的なフォントを重ねた作り。崩しているのか崩れているのか区別がつかない。三年目まではグリッドで組んだ余白の効いた見た目を優先し、自分らしさはデザインではなく中身へ落とす。

中身に三〜六か月かける: 一番時間がかかるのは体裁ではなく中身。三〜六か月の学習の記録そのものが最も価値のあるコンテンツになるので、日々の勉強を掲載材料にするつもりで動く。同じ業界のサイトを五つトレースし、六つ目を自分なりに作ってみる、といった進め方が挙がる。