資金繰り

お金の言葉

入る前に出ていくお金のやりくり

どういう意味?

お金が入る時期と出ていく時期のずれを、やりくりすることです。利益が出ていても現金が足りない状態は起こります。仕入れや外注の費用は先に払うのに、報酬は納品の翌々月に入ることが珍しくないためで、黒字でも止まるのはこの差からです。

どこで出てくるか

仕入れのある販売、外注を使う制作、機材を先に買う仕事で強く効いてきます。入金の間隔は入金サイクルと資金繰りで整理していて、支払いの条件は契約の前に確かめる項目です。締め日と支払日の組み合わせで待つ長さが変わるので、初めての相手ほど条件をよく読んでください。

使うときの注意

本業の給与があるうちは救われますが、生活費と混ぜないことが第一歩です。事業用の口座を分け、納める税金の分は使わずに置き、2、3か月分の支払いに耐えられる残高を目安にしましょう。入金の遅れは起こる前提で組むと安全です。

解説動画: なぜ、PLは黒字なのに資金繰りは厳しいのか?【自社の資金繰り構造を把握して黒字倒産回避!】/税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士

帳簿の上では黒字: 例に出るのは毎月の売上200万円、材料の仕入150万円、固定費40万円の建設業。会計では引き渡した月に売上が立つため、2か月目からは毎月10万円の黒字が並ぶ。現金が入ったかどうかは、この計算に関係しない。

入金までに4か月かかる: 材料を仕入れて1か月後に工事が完成し、引き渡して請求しても、代金は翌月に手形で受け取る。その手形が現金になるまでさらに60日。仕入代金の支払いは1か月後に来るので、出ていく側だけが先に動き、入金は5か月目まで無い。それまでは払いっぱなしが続く。

6か月で利益10万・現金は590万不足: 同じ6か月を並べると、損益計算書の利益は10万円の黒字。ところが入金は400万円しかなく、仕入と固定費で990万円出ていくため、手元は590万円のマイナスになる。この立て替えている部分が運転資金にあたる。

運転資金は売掛金と在庫: 銀行が言う運転資金は毎月のランニングコストではなく、売掛金と在庫から買掛金を引いた額。大きさは入金と支払いの日数の差と粗利率で決まり、粗利が低いほど先に出る仕入が重くなる。在庫は現金が出たままの状態で、かといって減らしすぎれば売る機会を逃す。

伸ばすほど苦しくなる形: 条件を変えずに売上規模だけ倍にすると、不足は590万円から940万円へ広がる。支払いが先に来る製造・建設・卸・運送のような事業者相手の仕事は、拡大するほど資金繰りが重くなる。飲食や小売は現金が毎日入り、仕入を待ってもらえるぶん逆になる。