きぬむすめ
暑さに強い
アミロース: 値が見当たらない
きぬむすめは、農研機構が育成した、栽培できる地域が広い西日本向けの品種です。キヌヒカリと愛知92号(祭り晴)の交配から生まれ、2008年に品種登録されました。にこまるの母にあたる品種です。
どんな米か
高温登熟耐性を持つ西日本向けの品種として、にこまると同じ育成報告の中で扱われています。近畿・中国・四国の21試験地で行われた比較試験では、成熟期はコシヒカリより12〜18日、ヒノヒカリより5〜7日早いと報告されています(農研機構、坂井ら 2014)。稈は日本晴よりやや長いものの倒伏はやや少なく、旧系統名は西海232号で、にこまるの母にあたる品種でもあります。2014年時点で大阪・和歌山・兵庫・鳥取など1府6県が奨励品種に採用しています。
生まれ
キヌヒカリを母、愛知92号(のちの祭り晴)を父として1992年に交配され、翌年に国際農林水産業研究センター沖縄支所で世代を早めたのち系統育種法で固定されました。1995年からは系統名「は系626」で試験に供され、1997年に地方名「西海232号」を得ています。2005年に水稲農林409号として命名登録され、同じ年に島根県の奨励品種に採用、種苗法に基づく品種登録は2008年です。
測られている値
アミロース含量の絶対値は公表されていませんが、育成報告は日本晴より低くヒノヒカリ並と相対的に記しています。米のタンパク質も日本晴より低く、ヒノヒカリよりやや低いとされます。基準品種コシヒカリを0とした食味の総合値(官能評価の平均)は、きぬむすめが−0.09、日本晴が−0.97と報告されており、数値は評価の目盛りであって順位ではありません(農研機構、坂井ら 2014)。
どう使われているか
2013年の作付面積は全国のうるち品種で19位、和歌山や鳥取など1府6県で奨励品種に採用されています。記録的な高温だった2010年は、主な産地で等級検査の一等米比率がコシヒカリやヒノヒカリを上回ったと報告されています。比べるときは産年をそろえ、浸す時間と加水量など炊く前の条件を先にそろえてから読みます。
出典
- 論文 坂井真ほか(農研機構 九州沖縄農業研究センター「にこまる」「きぬむすめ」育成グループ)(2014) 高温登熟耐性を有する西日本向け良食味・良質・安定多収水稲品種「にこまる」「きぬむすめ」の育成