玄米を浸す

浸す

動かすもの: 時間

玄米や分づき米は、ぬか層が水を通しにくいので長く浸けます。目安は七分づきで2時間以上、五分づきで3時間以上とされますが、これは米穀店の実務値で、公的な実測ではありません。

何が起きているか

玄米や分づき米はぬか層が水の通り道をふさぐため、精白米と同じ時間では中心まで水が届きません。檜作進 1970 は、中心部の糊化が悪いと冷めたときに硬いしんができ、その部分の老化(β化)が著しく速いと述べています。白米と同じ時間で炊いて硬い、という結果はここから説明できます。浸漬を長く取る理由は、この物性の側にあります。

動かす数字

目安は七分づきで2時間以上、五分づきで3時間以上、三分づきで5時間以上とされますが、これは実務で使う値で、公的な実測ではありません。玄米はさらに長く取る案内が多く、分づきの度合いごとに吸水率を比べた資料は見当たりません。分づき米は玄米と白米のいいとこ取りも、時間までは示していません。浸漬吸水率の測定の公表例が要る段階です。

台所での測り方

時間の候補を二つ決めて、同じ米で日を分けて炊き比べます。長く置く場合は冷蔵庫で浸すに切り替えます。水温を選ぶで温度も記録しておかないと、必要な時間が季節ごとに変わります。炊き比べのあいだは、加水量と加熱の条件を動かさないようにします。分づきの度合いは袋の表示で確かめます。炊き上がりが硬ければ、次は加水量のほうを動かします。

よくある失敗

時間を延ばしても玄米が硬いままという場合は、加水量と加熱の長さのほうを疑います。糊化(α化)は水と温度の両方がそろって進むので、浸漬だけで埋められる範囲には限りがあります。常温で丸一日置くのは、菌が増える側に寄る失敗です。健康や毒性の話には寄せず、水の通り道の問題として扱います。