花序

花と実の見方

花の並び方には型があり、咲く順序まで決まっています。総状・穂状・散房・散形・頭状と集散花序に分かれ、どこから咲き始めるかが見分けの軸になります。

何を指す言葉か

花序は、一本の枝に花がどう並んでつくかという形の呼び名です。柄のある花が軸に並ぶのが総状、柄の無い花が軸に直接つくのが穂状、下の花ほど柄が長く、上面が平らにそろうのが散房、一点から柄が放射状に出るのが散形、軸の先に密に集まって一つの花のように見えるのが頭状です。これらとは別に、先端の花が先に咲き、その下から枝分かれしていく集散花序があります。軸の枝分かれの仕方で呼び名が決まり、頭花は頭状の側に入ります。

どこを見れば分かるか

花の柄の長さと、咲き始めた位置を見ます。福原達人『植物形態学』の花序の開花順序によれば、総状の系統は基部か外側から、集散花序は先端か中心から咲きます。トチノキは立った円錐状の花序を上へ向け、ミズキは白い花を平らに広げます。トウネズミモチの枝先の円錐や、ユキヤナギの数個ずつの散形も街で確かめられます。同じ枝に蕾と花と若い実が並ぶときは、どちらの端から咲いたかがその並びに残っています。

これが分かると何が引けるか

花の多い木や草を、一輪ずつ見ずに形でとらえられます。同じ白い小花でも、平らに広がるか、円錐に立つかで候補が分かれます。咲く順序は科の性質と結びつくため、先端から咲く群と下から咲く群を切り分けるだけでも図鑑を絞れます。実の並びは花序の形をそのまま引き継ぐので、核果と液果がどう並んでいるかを見れば、花の時期を過ぎた木でも型が読めます。落ちた花がらの散り方にも、同じ並びが写ります。