殻斗

花と実の見方

どんぐりの帽子は、実のふたではなく花を包んでいた器です。総苞片という小さな葉が多数集まって癒合し、変形したもので、ブナ科にほぼ限られます。

何を指す言葉か

殻斗は、どんぐりの下半分を受けている、椀や皿の形をした器官です。花の外側にあった総苞片が多数集まって癒合し、変形したもので、果実そのものの一部ではありません。ブナ科にほぼ固有の器で、どんぐりと呼ぶのは、この殻斗を持つブナ科の堅果を指します。同じ科でもクリでは殻斗がとげにおおわれたいがになり、中の堅果を丸ごと包みます。熟しても裂けない乾いた実という点は翼果と同じで、違いは翼を持つかどうかです。

どこを見れば分かるか

落ちた殻斗を裏返し、外側の模様と、実をどこまで包むかの二つを見ます。表面はうろこ状の鱗片が瓦のように重なる型と、横縞の輪が同心円に並ぶ型に大きく分かれます。次に包む深さで、実の基部を浅く受けるだけか、実の全体を包んで先だけ出すかを見ます。どんぐりは殻斗から外れて落ちることが多いので、木の下では両方を拾って合わせます。木の側は葉序や葉のふちの形とつき合わせます。

これが分かると何が引けるか

拾った実と帽子だけで、木を属の単位まで絞れます。殻斗に横縞の輪が並ぶのはシラカシやアラカシなどのアカガシ亜属で、鱗片が瓦のように重なるのはコナラやクヌギ、マテバシイの側です。スダジイでは殻斗が堅果を丸ごと包み、熟すと裂けて中身を出すため、拾う時期によって見える形が変わります。和名はYListで確かめ、持ち帰る前に落ちた実の持ち帰りを見ます。