雌雄異株

花と実の見方

同じ並木でも、実の落ちる木と落ちない木があります。雄花だけをつける株と雌花だけをつける株に木が分かれることがあり、イチョウの秋の差はここから生まれます。

何を指す言葉か

雌雄異株は、雄しべだけの花をつける株と、雌しべだけの花をつける株が、別々の個体に分かれている性のあり方です。一本の木の中に雄花と雌花が別々につくのは雌雄同株で、こちらは一株だけで実がなります。雄しべと雌しべを兼ねた花は両性花と呼び、街の木の多くはこの型です。福原達人『植物形態学』の植物の雌雄性は、花の単位と株の単位を分けてこの呼び名を並べており、雌雄異株は株の単位で分かれた形にあたります。

どこを見れば分かるか

花の時期に、一つの花へ寄って中を見ます。雄しべだけが並んで中央にふくらみが無ければ雄花、根元に子房のふくらみがあれば雌花です。花を見逃した木は、秋に実がついたかどうかで見当をつけます。ただし実が落ちていないことだけでは雄株と決められません。若い株や日陰の株には咲かない年があるためです。イチョウは葉の形や樹形では株の性が分からず、結実まで待つのが長く従来の見方でした。

これが分かると何が引けるか

実の散らばる区間と、散らばらない区間の違いが読めます。イチョウは雌雄異株で、秋に種子が落ちるのは雌株だけです。同じ年に同じ姿で植えられた並木でも、株の性がそろっていなければ足元の様子が分かれます。キンモクセイで実を見かけないことも株の性として説明されますが、一本ずつの性は花を見るまで確かめられません。秋の実の有無で見当をつけ、翌春の花で裏を取る順になります。落ちた実に触れたときの扱いはギンナンの外種皮へ送ります。