樹皮の裂け方
枝と幹の見方
幹のもようは、裂け目の向きと古い樹皮の落ち方で決まります。福原達人『植物形態学』4-2は、この形が古くから樹種の判別に使われてきたと述べています。
何を指す言葉か
樹皮の裂け方は、幹の表面が割れる向きと、外側の古い樹皮がどう落ちるかをまとめた言い方です。幹は内側で太り続けるので外側の皮が追いつかず、縦に裂ける、横に剥がれる、まだらに落ちるといった型が現れます。同じ種なら型がそろい、若木と老木では変わるのがこの形質の性格です。福原達人『植物形態学』4-2は、古くからの判別材料としてこの形を挙げています。表面に並ぶ皮目も、同じ幹で読める手がかりです。
どこを見れば分かるか
目の高さの幹を、一歩下がって全体の向きから見ます。同書が挙げる型では、カゴノキがジグソーパズル状にまだらに剥げ、サルスベリは大きく剥げてなめらかになり、ネジキは螺旋を描く縦の裂け目、ダケカンバは横向きに紙のように剥がれます。縦か、横か、まだらかを先に決めると迷いません。根元は土や苔に隠れ、支柱や刈り払いの傷跡も混じるので避けます。同じ木でも太い幹と細い枝では進み具合が違うため、比べる高さをそろえます。
これが分かると何が引けるか
葉に手が届かない高木を、冬でも引けます。街路樹は枝下が高く、葉も花も見えないことが多いので、幹だけで候補が絞れる意味は大きいところです。ケヤキのように若木ではなめらかで、太ると鱗状に剥げる木もあり、幹の太さと合わせて読むのが確かです。同じ幹で皮目の並びを見れば、若い部分と古い部分の違いまで追えます。ここで扱うのは見分けの手がかりまでで、割れや剥がれから木の弱りを判じる話には踏み込みません。