ウルシオール
かぶれと皮膚炎
乾いた樹液でも、触れればかぶれます。ウルシ科の樹液に含まれる抗原で、日本皮膚科学会のパッチテスト調査でも陽性率の上位に並びます。
どんなことが起きるか
日本皮膚科学会『接触皮膚炎診療ガイドライン2020』の表13は、接触すると2〜3日後から強い痒みが出て、浮腫性紅斑や水疱を生じ、線状に配列すると記しています。ジャパニーズスタンダードアレルゲンの陽性率は報告ごとに14.7%、8.5%、10.0%で、並んだ抗原の中で3位にあたります。
原因になる植物
街の相手は、秋に赤くなるハゼノキやヤマハゼ、ヌルデと、公園の樹幹を這うツタウルシです。葉・樹液・焼却の煙のどれからも起こるため、部位ごとに入口が違います。同ガイドラインはマンゴーやカシューナッツオイルとの交差も挙げています。山ではツタウルシが主な相手で、街では紅葉した小葉の並びが手がかりです。
その場でどうするか
できるだけ早く石けんと流水で洗い、こすって広げないようにします。ウルシオールは乾いた樹液や衣類、靴ひも、道具の柄にも残るので、触れた手でほかの場所を触らないことが要になります。洗う前に握ったドアノブやハンドルにも移り、日をおいてそこから触れることがあります。着ていたものは分けて洗い、ニトリル手袋を外すときは表面に触れないようにします。
受診の目安
顔やまぶたが腫れる、水疱が広がる、眠れないほどかゆいときは皮膚科を受診します。刈った枝を燃やした煙を吸った場合は、気道の側に症状が出ることがあるため早めに相談します。日本皮膚科学会『接触皮膚炎診療ガイドライン2020』は代表的な植物抗原として挙げており、確定はパッチテストで行います。
起こさないために
見分けが先に立ちます。秋に真っ赤になる羽状複葉は近づかない目印になり、ハゼノキは公園にも植えられています。軸の両側に小葉が並ぶかどうかを見れば、単葉と複葉の区別だけで近づく手前で止まれます。刈った枝は刈った草と剪定枝の始末に沿って袋へ入れ、燃やして煙を出さないようにします。作業は手袋と長袖で行い、脱いだ手袋は裏返して口を閉じます。