湧出量
源泉と採取の欄
湧出量は、毎分どれだけ湯が出ているかの欄です。単位はリットル毎分で、自然湧出・掘削自噴・動力揚湯のどれかが同じ行に併記されます。
分析書のどこに書いてあるか
泉温と気温のすぐ下、3のヘです。環境省の温泉分析書様式は「ゆう出量 L/min(自然ゆう出・掘さく自噴・動力揚湯)」と刷り、量と出し方を一行で示します。鉱泉分析法指針(平成26年改訂)の例示は210 L/minと入れ、三つの出し方のどれかを囲む形にしています。囲まれているのが三語のどれかは、量の数字と同じ行で読めます。囲まれていない二つは、その源泉の出し方ではありません。
何を表す数字か
定常的に安定して長期間採取している量を指します(指針4-3)。自然湧出なら日常あふれている水量、動力揚湯なら安定した動水位で汲み上げている水量、間欠的なものはその平均です。1日のうち一部の時間だけ汲む源泉では、量と汲み上げ時間を併記すると定められています。併記のある紙なら、一日中その量が出ているわけではないことまで読めます。言い替えれば、掘った直後に一度だけ出た量ではありません。
読むときの手がかり
見出しの言葉が替わることがあります。全量を測れないときは「利用量」として測定場所とともに記し、測定が極めて困難なときは「測定不能」と書くと指針4-3にあります。蒸気造成泉では「造成量」としてもよく、利用量:5t/日のように日あたりで示した例も載っています。単位も見出しと一緒に替わります。L/minの紙とt/日の紙は数字をそのまま並べられないので、値より先に見出しと単位を読みます。
よくある誤読
浴槽に注がれている量ではありません。源泉から出た量であって、貯湯槽を経てどの浴槽へどう配られるかは温泉の利用状況の表示の側の話です。一つの源泉の湯が引湯や運搬で離れた先へ配られることもあり、この行の量がそのまま目の前の浴槽に届くとは限りません。数字の大小をそのまま湯づかいの評価に読み替える読み方も外れます。要る量は浴槽の大きさと使い方で変わるため、量だけでは何も決まりません。