成分総計

成分の欄

成分総計は、紙の上でいちばん大きい数字です。溶存物質計に溶けている気体の分を足した合計で、温泉法の判定に使われるのは、この値ではありません。

分析書のどこに書いてあるか

同じ5のハの、いちばん下の行です。溶存物質計の下に、遊離成分のうち気体にあたる分をまとめた溶存ガス成分計が入り、その二つを足した値が成分総計として最後に置かれます。溶存ガス成分計そのものも一行として書かれるため、合計に見える行が続けて並びます。鉱泉分析法指針(平成26年改訂)の例示では、12.91g/kgに対して成分総計が12.92g/kgです。

何を表す数字か

溶けているものを、気体まで含めて数え上げた総量です。加えられるのは溶存ガス成分計にまとまる遊離二酸化炭素と遊離硫化水素で、どちらも湯が空気に触れれば抜けていく成分にあたります。したがって二つの合計の差が、その湯に溶けていた遊離ガスの量になります。湯が空気に触れてガスが抜けたあとに量れば、差はそのぶん小さくなります。二酸化炭素泉では、この差が目に見えて開きます。

読むときの手がかり

上の行と引き算をして読みます。例示の0.01g/kgという差は、遊離ガスがほとんど無い湯であることを示します。差がほとんど無い紙は、気体で名の付く湯ではないと読めます。差の大きい紙なら、湯口で泡や硫化水素臭として現れる成分がそれだけ溶けていたことになります。数えたのは採水した時点の量で、配管を通った浴槽の湯に同じだけ残っているとは限りません。

よくある誤読

温泉法の判定に使う数字ではありません。別表も療養泉の定義もガス性のものを除いた総量を見ており、この行はそこには入りません。紙の上でいちばん大きい値なので濃さの触れ込みに使われやすい数字ですが、合計の大きさがそのまま湯の値打ちになるわけではありません。大きいのはガスの分まで足しているからだと分かれば、二つの紙を並べる物差しがそろいます。中身は上のミリバルの表が語ります。