温泉の利用の許可

温泉法まわり

湯を出す許可と、湯を使う許可は別ものです。温泉法第15条第1項は、温泉を公共の浴用または飲用に供しようとする者に、都道府県知事の許可を受けるよう求めています。

何を定めた決まりか

第15条第1項が定めるのは、温泉を公共の浴用又は飲用に供しようとする者が受ける許可です。出すのは都道府県知事で、保健所を設置する市と特別区では市長・区長がこれに代わります(温泉法施行令第2条)。同条第3項は成分が衛生上有害と認めるときなどに許可を与えないことができると書き、断る側の条件も置いています。浴場業の許可とは別に、湯の側にかかる許可です。

現地のどこに現れるか

許可の年月日と番号は、帳場や入口に温泉利用許可証として掲げられていることがあります。掲示より小さい枠に、許可年月日と番号と営業者名だけが並ぶ紙がそれです。浴用と飲用は供する用途ごとに申請するため、飲泉場のある施設では飲用の側が別に掲げられることがあります。成分の並ぶ大きな紙のほうは温泉の成分等の掲示です。

利用者から見える意味

湯を出す側と使う側で許可が分かれていることです。源泉を掘る側には第3条の掘削の許可、可燃性天然ガスを伴う採取には第14条の2の許可があり、いずれもこの利用の許可とは別に要ります。一つの施設が複数の許可の上に立つ構図で、掘削自噴や動力揚湯で湯を得る段と、それを浴槽へ供する段とが、別々に審査されています。

勘違いしやすいところ

許可を受けたことと、湯の質が保証されたこととは別です。第15条第3項が見るのは衛生上の有害性で、成分の濃さや泉質名の格を審査するものではありません。飲用も同じで、許可の枠組みがあることと、その場で飲めることは別です。飲める場所かどうかは温泉の成分等の掲示の飲用の欄と、現地の表示によって個別に定まります。