洗い桶と腰掛
銭湯とサウナの設備
洗い桶と腰掛は、施設が数まで備える設備です。厚生労働省の衛生等管理要領は、洗い場に入浴者数に応じた十分な数を置くことを、湯栓と同じ一文で求めています。
何のためのものか
洗い場で身体を洗うための、施設が数まで備える共用の道具です。要領は構造設備の基準として、洗い場には「入浴者数に応じた十分な数の給水(湯)栓、洗い桶及び腰掛を備えること」と定めており、桶と腰掛は湯栓と同じ一文の中に並んでいます。座って洗う姿勢を作る腰掛と、湯を汲んで流す桶という役割の分かれ方で、洗い場の湯栓とシャワーと組みで使う道具です。備品ではなく設備として数えられているのは、この一文があるからです。
どう使うか
使う前に湯を通し、洗い終えたら流してから元の位置へ戻します。腰掛は座面と脚まわりを流し、桶は伏せるか重ねるかを、その施設の並べ方に合わせます。要領は洗い場の給水(湯)栓について、栓と栓の中心の間隔をおおむね70cm以上とすることも定めているので、桶と腰掛はその間隔で区切られた一区画に収まる道具だと分かります。かけ湯を桶で行う施設では、汲む先が湯栓か浴槽かで扱いが変わります。
掲示・表示との関係
脱衣室に並ぶ「入浴者の心得」の、使った道具を戻す一行がここに当たります。要領は入浴者の心得その他必要な事項を脱衣室等の見やすい場所へ掲示することまでを定め、文面は施設に委ねているので、桶と腰掛をどう戻すかの指定は札ごとに違います。伏せて重ねる、棚へ返す、その場に置く、と並べ方も分かれます。同じ札の中では洗い場と浴槽の使い分けの一行と続けて置かれ、道具の扱いだけを洗い場の側に貼っている施設もあります。
気をつけること
席に置いたままの桶と腰掛は、要領のいう「十分な数」を実際に減らします。数え方が入浴者数に応じたものである以上、使い終えた道具が残っている間、その一組は誰も使えません。洗剤や泡の残った桶で浴槽の湯を汲まないところも要ります。公衆浴場法第5条は入浴者の側にも浴槽内を著しく不潔にする行為を禁じ、営業者にその制止を義務づけているので、共用の道具の扱いは施設だけの責任ではありません。