ナイアシンアミド
皮膚を整え、うるおいを保つ働きで知られる成分です。
成分の働き
ビタミンB3の一種で、皮膚の水分保持や皮膚のバリア機能をたすけ、肌を整える働きがあるとされています。医薬部外品として承認された美白有効成分としても使われており、その場合はメラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ目的で配合されます。美白の働きをうたえるのは、処方全体で承認を受けた医薬部外品に限られます。ナイアシンアミドが入っているというだけで美白効果が得られるとは限らず、効果の感じ方には個人差があります。
向く肌質
乾燥肌・脂性肌・混合肌など、幅広い肌質に向くとされる成分です。ただし肌が敏感になっている時期は、まず少量から試すことがすすめられます。
使い方
乾燥が気になる肌からべたつきが気になる肌まで、幅広い肌質の化粧水や美容液に使われています。洗顔のあとの肌に化粧水や美容液としてなじませてから、乳液やクリームでふたをする使い方が一般的です。他の成分と組み合わせた処方も多く、単体での効果だけを切り分けて語るのは難しい面があります。総説に挙がる臨床試験の多くは、2〜5%を配合した保湿剤を8〜12週間使った条件です。
注意点
配合濃度や一緒に使われている成分によっては、赤みやぴりつきを感じる人もいます。肌に異常を感じたときは使用を中止し、症状が続くようであれば皮膚科を受診してください。5%配合品を21日間くり返し塗る累積刺激性試験では刺激が出ず、通常の配合濃度(5%未満)なら肌によく耐えられるとされます。手術で提供されたヒトの皮膚片を使った実験では、中性(pH7.4)の液のほうが酸性(pH5.0)より約2倍透過したとの報告もあります。
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ナイアシンアミドのシワ改善効果の謎
商品紹介ではなく、公開されている研究データを確認する動画
この動画は特定の化粧品をすすめるものではなく、ナイアシンアミドについて公開されている研究データを、論文検索サイトで探しながら内容を確認していく内容です。海外の研究だけでなく、日本人を対象にした臨床試験のデータも取り上げられています。
日本人女性を対象にした試験の内容
動画で紹介されている研究では、日本人女性30人を対象に、顔を左右に分けてナイアシンアミドを含む処方とプラセボ(有効成分を含まない処方)をランダムに割り当て、8週間にわたって二重盲検で使用したデータが取り上げられています。0から8段階で評価する目もとのしわのグレードは、ナイアシンアミド側で使用前の平均3.3程度から8週間後には2.2程度まで下がった一方、プラセボ側ではほとんど変化がなかったと報告されています。
対象になったしわの深さには限りがある
動画では、この試験で扱われていたのは比較的浅いしわで、より深いしわを対象にした公開データは見当たらなかった点も指摘されています。医薬部外品としての承認にはより幅広い深さのしわで効果を確認したデータが必要とされますが、それが公開情報からは確認できなかったとのことです。深いしわにどこまでの変化が期待できるかは、この動画で紹介された範囲では分からないままになっています。
グラフの見せ方にも注意が必要
動画の終盤では、化粧品や健康食品の効果を示すグラフが、縦軸の取り方ひとつで差が大きく見えたり小さく見えたりすることにも触れられています。数字の変化そのものだけでなく、どのようなグラフの見せ方をしているかにも気を配ることが、効果の説明を読むときの心がけとして紹介されています。
出典
- 論文・英語 Yong Chool Boo(2021) Mechanistic Basis and Clinical Evidence for the Applications of Nicotinamide (Niacinamide) to Control Skin Aging and Pigmentation
- 論文・英語 Thomas Sjöberg ほか(2026) Effect of pH on niacinamide skin permeation
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