ROE(自己資本利益率)

会社の中身

見る対象: 株

株主の出したお金を、どれだけ増やせたか

何の数字?

当期純利益を自己資本で割った割合です。株主が預けた元手に対して、1年で何%の利益を生んだかを示します。日本では改善が長く課題とされてきた指標です。純利益率×総資産回転率×財務レバレッジ(総資産÷自己資本)の積に分けられ(デュポン分解)、ROEの高さが利益の厚さ・資産の回転・借入のどれから来ているかを見分けられます。

読み方の目安

8%が一つの目安、10%超が継続していれば優秀と見られます。同じROEでも、何で高いのかは会社ごとに違います。米国・ドイツ・日本の製造業の企業を回帰分析した研究(Weidmanら、2019年)では、3か国とも純利益率の影響が最も大きく、影響が最も小さいのは米独が資産回転率、日本が財務レバレッジでした。

これだけで判断すると危ない理由

借入を増やすと、利益が出ている会社ではROEが上がります。同じ純利益率・回転率でも、財務レバレッジが大きいほど掛け算の答えが大きくなるからです。配当や自社株買いで自己資本を減らしても上がります。The Finance Storyteller(解説動画のチャンネル)は、借入が自己資本に比べて非常に大きいと倒産への備えが減ると説明しています。自己資本比率とセットで、単年の特別利益にも注意してください。

どこで見られるか

決算短信、証券会社の銘柄情報。3〜5年ぶん並べると実力が見えます。

出典

  1. 論文・英語 Stephanie M. Weidman, Daniel J. McFarland, Gülser Meriç, İlhan Meriç(Managerial Finance)(2019) Determinants of return-on-equity in USA, German and Japanese manufacturing firms
  2. 動画・英語 The Finance Storyteller Return On Equity explained
  3. 資料・英語 Julie Dahlquist, Rainford Knight(OpenStax)(2022) Principles of Finance — 6.6 Profitability Ratios and the DuPont Method