かかった時間を記録する
見積り
作業ごとに実際かかった時間を測って残しておく
どんな技?
作業を始めた時刻と終えた時刻をその場で残し、何にどれだけかかったかを数字で持ちます。手帳や紙の端に「読書 19時10分から20時05分」と書くだけで足ります。大事なのは残すこと自体ではなく、次に見積るときにその数字を今回に当てるところです。溜めるだけでは見積りのほうは変わらないので、見返す場面を先に決めておきます。
なぜ効くのか
記録は、見積るときに当てる数字を先に手元へ置く作業です。思い出しに頼ると実績の数字そのものは出てこないので、当てはめる材料が無いまま想像し直すことになります。書いたものがあれば、終わったあとに見積りと実績を並べて自分の読みの外れ方を見られるので、メタ認知の手がかりにもなります。趣味を続けるための記録とは、そこが目的の違いです。
やり方
記録の単位を15分で丸め、作業名と開始・終了の時刻だけを書きます。2週間ほど溜まったら、仕事の種類ごとに1回あたりの実績を並べます。次に同じ種類の仕事を見積るとき、その数字を出発点としていったん置き、そこから調整します。並べた実績は似た仕事の実績から見積るの材料になり、幅で見積もるの上と下にも使えます。
はまりどころ
記録しただけで見積りが上手くなるとは言えません。実験で効いたのは実績を今回に当てはめた条件で、過去を思い出させるだけでは予測は変わりませんでした。細かく測ろうとすると記録のほうが続かないので、分単位までは追いません。進み具合を見えるところに置くは進捗の確認で、こちらは見積りの材料という違いがあります。
確かめられ方
Buehler らが1994年に行った研究の後半で、過去の経験を思い出させるだけでは予測は変わらず、思い出した実績を今回の見積りに結びつけさせたときだけ甘さが減りました。対象は課題を抱えた学生で、材料は学業や身の回りの作業でした。仕事の時間記録を長く続けた場合に見積りが変わるかは、この研究の外です。