終わりから逆に組む
見積り
締切の側から手順をさかのぼって並べてみる
どんな技?
締切の側から手順をさかのぼって並べます。「提出日の前日に見直し、その前に清書、その前に下書き」と、最後の一手から逆順に書いていく形です。前から並べる普段の書き方と材料は同じで、順番だけを裏返します。並べ終えたら、いちばん手前の日付が今日より前になっていないかを見ます。前になっていれば、その計画は最初から入りません。
なぜ効くのか
前から並べると途中を省いたまま先へ進みやすく、間の工程が飛びます。後ろから辿ると、その一手の前に何が終わっていなければならないかを毎回問うことになるので、抜けた工程が拾われます。締切から数えるため、残り日数との差も同時に目に入り、入りきらない計画はその場で分かります。ここまではしくみの筋で、確かめられた範囲はそのぶん狭いままです。
やり方
締切の日付を紙のいちばん下に書き、その上へ直前に終わっている作業を一つずつ積みます。上まで積んだら日付を振り、今日からの残り日数と照らします。合わないときは削る工程をその場で決めます。工程の粒度は作業に分けて数えると同じ単位でそろえ、日ごとに刻みすぎないよう計画を細かく刻みすぎないのほうも見ておきます。
はまりどころ
実験で測られたのは予測の甘さだけで、計画どおり終わったかどうかは調べられていません。だから逆算すれば間に合う、という言い方はできません。結果を出したのは同じ研究グループの1本で、独立した再現性の確認は見つかっていません。前から並べるより手間がかかるうえ、手戻りの多い仕事では並べ直しが増えるので、締切が動かない仕事に絞るのが現実的です。
確かめられ方
Wiese らが2016年に行った4つの実験では、逆順に計画した人のほうが予測時間が長くなり、見積りの甘さが小さくなりました。対象は課題を抱えた学生で、測られたのは予測した時間のほうで、実際に終わった日ではありません。報告はこの1本の論文にとどまり、独立した再現は見つからないので、昔から言われてきた逆算計画に裏づけが1本ついた段階と見ます。